釧路入り
まずは釧路の夜景を拝みましょう。幣舞橋の袂にあるフィッシャーマンズワーフ。ネオンが水面に映って綺麗です。腹ごしらえをしてから一気に北見まで走ります。阿寒湖越えて140km。
北見着2時間半ですから、捕まらない速度で走っても平均速度60km。流石北海道の道です。
阿寒湖越えでは道路上で何度もシカを見かけました。ぶつかったらヤバかったですね。ヒグマがいたらもっとヤバイ。
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釧路川のほとりから対岸のフィッシャーマンズワーフを眺める
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北見
北見での朝歩き。北海道の町はどこもあっけらかんとしていて要所を絞りづらい。
この建物は旧ホクレン北見薄荷工場事務所。戦前は世界の七割の生産量を誇っていたとか。すごいですねぇ。
北見の歓楽街は泊まったホテルのすぐ近くでした。そこを歩くと、夜の店の店員が次々と帰っていく。取材が気まずいです。
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北見のハッカ記念館
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サロマ湖の南部にはかつて「湧網線」というローカル線が走っていました。尊敬する宮脇俊三さんの「時刻表2万キロ」でも印象深い描写がされていた線でした。
その廃線跡の「計呂地(けろち)」という駅にSLキャンプ所があった。思わず懐かしくなってクルマを降りてしまいました。
北海道はクルマで旅しがちですが、本当は鉄道の方がいいんですよね。
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旧湧網線の計呂地駅にあったSLキャンプ所
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中湧別
中湧別は幅広の一直線道路に面して商店が並ぶという、まことに北海道らしい町並み。普通の町並み好きの人だったら味わいを感じることなくやり過ごしてしまうことでしょう。しかし、100年の歴史を積んでいれば何かがある。
幅広通りの商店街には古い酒屋さんが残っていた。そして、裏通りには映画館の遺構が、、、
湧網線の中湧別駅が保存されていた
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映画館の遺構「湧楽館」←有楽館もじってる?
向こうに見えるは洋風の写真館
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登栄床
サロマ湖は、25年前に来たことがあります。汽水湖が海とつながるところの急な流れを鮮明に覚えていましたが、今ではクルマで近くへ行くことはできませんでした。
当時は集落町並み探訪を目的としない旅だったので、サロマ湖の砂丘上の登栄床集落をやり過ごしていた。今回、リベンジ探訪です。
遠くまでたいそう頑張ってやってきた割に感動なし、、、サロマ湖の風景は素晴らしかったけど。 |
サロマ湖の登栄床集落 |
サロマ湖の登栄床集落
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サロマ湖の登栄床集落 |
網走
網走といえば網走刑務所でしょう。過去、2回も来ている。のにまったく記憶にございません。情けない、、、
網走の町はおっそろしく寂れています。デパートや銀行が空き家になって久しい様子。寂しいです。「見どころねぇな」とぐるぐる歩いていたら出ました!飲屋街に「楽天地」という古いスナック集合体建築。入ると建物は2棟に別れています。そして各店2階がある。だれが考えたかこのスタイル。全国ブルーラインエリアに共通して見られますが、北海道のはちと違うぞ!
ブルーラインエリアに必ずあるスナック集合体建築
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網走刑務所の正門
「終着駅」なる名前のスナック
なぜか寂れた街にジャストフィットしておりました。 |
斜里
おはようございます。窓を開けたら朝日を浴びた風景。斜里の朝歩きからはじめましょう。
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斜里岳と斜里駅
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昨晩、飲み歩いた時にチェックしておいた大きな古民家。もうかなりガタがきてるようですが、手直しして頑張ってもらいたいな。
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斜里に残る古い商店
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知床半島突入。観光スポットスルーのつもりですが、オシンコシンの滝だけみてくか。ここも懐かしい。
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知床オシンコシンの滝
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瀬石
知床峠を躊躇なくノンストップで通過。世界遺産なんだから停めて羅臼岳くらい眺めりゃいいものを。。。
知床半島の東岸に出て、先端方向へ走ります。最奥の瀬石集落へ。
瀬石温泉って民地なんです。入るときは一言家の人に断ってから入湯するようにと看板が。25年前どうしたかなぁ。
海の向こうに見えるのは北方領土だ。
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セセキ温泉 |
瀬石集落
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では、羅臼の町から気合いいれて、、、とピックアップした集落を巡れど、スカスカスカ、見事スカ☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
どんどん走って標津まできちゃった。福住総本店という地元では有名そうな蕎麦屋で鴨南そば食べた。温まりました。
標津港から国後島を臨む。寺泊から佐渡島眺めるより近くに見えるような気がする。返せ!北方領土!
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標津港から眺めた国後島
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別海町を経由して根室まで走りましょう。酪農地帯が永遠と続く。パイロットファームってやつでしょうか。
結構起伏があるけど、以前ここに標津線という鉄道が走ってたなあ。
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別海町の酪農地帯
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根室
夕方、根室に到着しました。初根室です。興奮します。
まずは日没まで、軽く根室の町を流して歩きましょうか。 |
根室駅
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先ずは地酒、北の勝の蔵元
煉瓦造のいい蔵でした。
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地酒 北の勝の蔵元 今晩飲もう! |
市内はかなり起伏があります。海岸段丘ってやつ。そこに地形と関係なく構わずグリッティな町割りをしたようで、なんというかサンフランシスコみたいです。
丘の上の町が海に面しているところへ近づいて行った。画像の場所は材木屋さんの敷地。
「ここから夕陽がとっても綺麗に見られるからどうぞ入っていいよ」
と事務所のオバやんがあっさりとした口調で声をかけてくれた。北海道らしいなぁ。
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下見板張りの住宅街 |
おおっ
すっげー綺麗な夕焼けだ! |
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日がくれたあとは、歓楽街へ。根室の歓楽街は割と活気あるじゃない。
根室にしてはおしゃれな飲み屋があったんで、開店を待って入りました。これが超当たり\(^o^)/
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納沙布岬
3:00am、ホテルを出ます。なんとしてでも、日本最東端で日の出見たい。
納沙布岬、夜明け前。日本で行くことのできる日本最東端です。
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どこから出るかな? |
きたーっ |
おおーっ
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日本で一番早い日の出でした 日の出と同時に灯台の灯りが消えた
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珸瑤瑁(ごようまい)
日本最東端の集落珸瑤瑁。
ちょうど漁が始まる時間だったのでしょう、クレーンをつけた中型トラックが次々と集落から港へ下りていきます。引き揚げた昆布は家の前の庭に干して収穫をするようです。
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珸瑤瑁漁港 集落は海岸段丘の上
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根室に戻って、もう一度根室の町を朝歩き
スナップショット!
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花咲
太平洋にのぞむ花咲集落。花咲蟹で有名ですね。これは蟹船?イカ船?すげー派手です。
後で調べたのですが、花咲は根室港の一部。つまり、冬季流氷で根室港が使えないときは、太平洋に面した花咲港が代替するのだそうです。大きなわけだ。
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花咲港に停泊して掃除しているド派手漁船たち |
花咲の町並みは、廃屋多しですが、かつてはかなり栄えた模様。遊里跡も残っていました。手前がスナック集合建築。
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花咲港の旧歓楽街 スナック集合体建築があった |
その中
廃屋なのに看板が綺麗だ。まさか現役じゃないでしょうね。
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おお、馬だ。ずっと牛ばっかりでしたが、海岸近くの牧草地は馬のようです。潮風が馬の飼育によいと聞いたことがある。。
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丸山散布
霧多布はスカ。地形的に期待して行ったのに、残念です。
ここらは湿原地帯です。その中にある火散布沼に面する丸山散布集落を訪ねました。さて、なんて読むでしょう。ヒチリップトウとマルヤマチリップです。浜中町はこんぶ収穫日本一だとか。丸山散布も昆布漁集落です。
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丸山散布集落 |
家の前に砂利敷の広い干場があって、一軒一軒の干場に面して船がつけられます。そしてクレーンも常備されている。
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丸山散布集落
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小島
なるほど、よほど昆布漁が調子いいんだ。
だからこの小島までも昆布漁集落があるんですね。 |
小島 |
写真見えますか。夏期の昆布漁の時だけ人が住み、学校まであったそうです。
今回の旅、この小島に本当は上陸したかった。定期船はないのでチャーター船を調べましたが、3万円以上するのでやめました。定住の島だったら無理して行ったでしょうが。
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小島
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床潭
ところが小島なんか目じゃない集落があった。床潭(トコタン)集落。みてください、浜が全て昆布の干し場です。相当潤っているのでしょう、家々はあたらしい。でも面白い。
昆布の乾燥小屋も一軒毎にありました。熱風で強制的に乾かしていました。こっちの方が干すより楽なんでしょうね。
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床潭
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釧路
旅の出発点釧路に戻ってきました。
とった宿は幣舞橋の袂、後ろは夜の街です。最終日なので奮発して寿司屋へ行こう、ということで八千代鮨本店というちょいと高級そうな店に入りました。
カウンターに通されたのですが、隣に超ウルサイ何処ぞの飲み屋の女将が男と一緒に来て、板前相手にワンワン騒いで飲んでいる。しかも道産子じゃなく大阪弁。おいっ!早く帰ってくれよ!
あーあ、最終日だというのに外したと思っていたら、料理がめっちゃ美味しいではありませんか。ウルサイ女将が帰った後、地酒頼んで飲み直しました。この店は釧路に来たらオススメです。
20:00ちょうど。幣舞橋の川っぺりでブログ書いてます。ここから始まったんだなぁ。あー満足満足。
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釧路 八千代鮨本店 |
釧路川と幣舞橋
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おはようございます、道東紀行の最終日です。
最近の自分の傾向として4日目はヘロヘロになりますから、今日は釧路だけにしました。ホテルでチェックアウトギリギリまで休んでから散策に出かけます。
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フィッシャーマンズワーフMOO |
昨晩飲んで酔っ払ってしまったので、夜の街の取材を栄町からやり直し。
細かい木造が密集する栄楽街という一角が見所でした。中に大きな建物があって、裏手に回ったらボーリング場だと判明。発見の楽しさもあります。 |
栄楽街というスナック街 |
煉瓦倉庫群
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釧路は、釧路駅と幣舞橋の間が繁華街ですが、驚くほどに空き地ばっかり。建物より空き地のほうが多い印象です。その空き地は全て駐車場ですが、ほとんど埋まっているのもすごい。
あっそうそう、釧路駅中々渋いっす。
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釧路駅 |
この旅の初日、釧路に入って一服した喫茶店。川のほとりの復元し建物。メタボ回避で軽く昼飯です。
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復元建物の中の喫茶店 |
釧路の南大通(幣舞橋の南側の街)を歩きます。先端が米町というところで寺町と弁天浜を臨む遊郭のあった場所。旧遊郭の方は何も痕跡がありませんでした。
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町のエッジとなる弁天浜 |
釧路駅の反対側(北側)に変な建物を見つけたので行って見た。そうしたら駅の北側は旅館と飲み屋が密集してた場所でした。
若松町。北海道の漁に各地から出稼ぎに来た人たちが泊まって遊ぶ街だったのか。
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駅裏の歓楽街は見もの |
そして、網走で見かけたスナック集合体建築の親玉みたいなのがあった(アーケード建築とでも呼ぼうか)。外からみると一つの建物に見えるけど、真ん中に通路がって戸建て長屋が連なっているのです。掘り出し物に興奮するも、かなりディープ。最近が遊里系はやめてたので、もう一歩踏み込む勇気がありませんでした。
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駅裏のアーケード建築 |
釧路の町並み取材は完了。現在釧路駅裏で15:00。17:15釧路空港発の便には時間的余裕があります。
そこで釧路湿原が見たくなりました。どこへ行けばいいかといえば、釧路湿原が一望できる岩保木山(いわぼっきやま)に決まってます。学生時代に初めて釧路に来た時に、釧路まきばユースホステルのヘルパーに教えてもらい、確かユースのツアーで行った覚えがある。とっても感動しました。その後も25年前にはマイカーで登りました。釧路に着たら必須のポイントと思っています。で、今回も計算していたように時間が出来たわけです。やや際どいですが。
向かう途中道がわからず、画像の湿原脇の土手に出てしまいました。そうかあの別れ道、右かぁ。土手を出た時点で15:45。
岩保木山へ登るダートの林道。途中に何とスタックしているクルマがいるじゃありませんか。おじさんに引っ張ってくれと頼まれましたが、「ごめんなさい、助けたいのですが時間がないのです」おじさんは快く次の来客をあてにするといかせてくれました。申し訳ない!
ところが、その先で分岐した岩保木山への道は荒れていてとてもこのクルマじゃ無理だ。山に登るのはやめにして、引き返せばよいものをこの道を進み国道に出て空港方面へ戻ることにしました。ところが、走れど走れど国道には辿りつかない。おじさんを助けなかったバチがあたったのでしょうか。
ダートはもう北海道ラリー選手権のノリで走り、やっと国道にでたのが16:15。ここでカーナビの目的地を空港にセットするが到着予想時刻はなんと17:05だ。まにあわないよ。
間に合わなければ今日中に帰れない上に飛行機代も二重にかかる。最後の最後に封印を解き交通量の少ない道を駆使して、レンタカー営業所に無事16:35に着きました!間に合ったぁ。
17:15、定刻通りに全日空羽田行きは発ちました。空からの夕焼けは根室で見たように美しかった。
道東紀行、終わります。 おじさん、脱出できたかなぁ。
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岩保木山の下にある釧路湿原を眺める場所
この後、大変なことに、、、
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