登栄床 オホーツク海とサロマ湖に挟まれた砂丘上の集落

北海道
湧別町
登栄床




交通






登栄床





2011.09.23
日本で三番目に大きな湖、サロマ湖。登栄床集落は、オホーツク海とサロマ湖に間に鳥のクチバシのように長く伸びた砂州上にある。登栄床はトエトコと発音し、アイヌ語の「トエトク」(沼の奥)に由来する。大正6年にサロマ湖のカキを獲る目的で最初の永住者が出、集落の形成が始まった。その後、湖内でカキ漁を行っていた人たちは外海の漁業を合わせて行うことが有利であると考え、湖と海とのつながりを大きくする湖口の切り開き工事を行った。工事は昭和4年に完成、サロマ湖は外洋性の湖となった。以降は、カキは減少しホタテ漁が主となった。
オホーツク海とサロマ湖との間の砂丘は、外界側が盛り上がった丘になっていて、湖側が浜になっている。集落は湖側の浜の上に一列に形成されている。気候の厳しい地域のためか、あるいはホタテ漁である程度潤っているのか、金属屋根+下見板張りの古い民家は数えるほどしかなく、作業場を兼ねた現代的な民家になっている。町並み形態というより、その立地に特異性のある集落といえよう。
サロマ湖に面する登栄床集落。
集落の家々は1軒1軒間隔を置いて一列に並んでいる。
金属屋根+下見板張りの古い民家。数は減ってきている(上)

登栄床集落(左)

登栄床集落

湖には養殖漁船が点々と停まっていて美しい風景だった
登栄床集落
大きな倉庫のような建物が海側に並んでいる。水産加工場であろう。
参考資料 リンク
湧別町

参考文献
『日本の集落 第1巻』(住宅建築別冊)