旧中山道京発一日目(2003.12.11)
 

京都三条大橋

旧中山道江戸発では七日間かけて江戸日本橋から本山宿(長野県)までたどり着いた。いよいよ「木曽路」というところでクライマックスは後にとっておき、今度は京都から木曽路に向かって出発する。
中山道は江戸日本橋〜草津宿(滋賀県)だが、草津で終わりではあまり面白くないので京までの六十九次として捉えている。「京発となればまずは京都を歩いておかなければならない」ということで、10月に京都を一通り歩いた。ちゃんと起点である三条大橋も訪れておいた。


昨夜、最終の新幹線で京都に着き、予約しておいた大津の駅前のビジネスホテルに入ったのはもう午前0時を過ぎていた。今年ももう12月、特に今日はこの冬一番の冷え込みらしい。天気は曇りで盆地のせいかなおさら寒い。
大津の駅を地下道でくぐり、朝マックしてから旧東海道の道筋へと向かう。例によって下調べ無しなのでまったくの勘をたよりに探索開始。歩き回っているうちに旧街道のいい町並みを発見。ひとつ発見すると次へと辿りやすい。北国街道の疎水橋まで歩き、そこから北国街道、東海道と膳所まであるいた。
膳所からJRで草津へ向かう。草津は最初どこが旧街道かわからなかったが、アーケードの商店街がそうだった。旧市街と駅を結ぶアーケード商店街というのは定番だから、アーケードを抜けると草津宿本陣があった。草津宿では町並みよりも天井川に驚いた。立派な川が見事に町より高いところを流れていて、街道もJRも川の下をくぐっている。天地がひっくり返ったような妙な風景である。
草津から守山へ。守山は本宿と両側の加宿を含めた長い宿場町。まずは京寄りの今宿の端からスタートし、本宿、吉身へと歩いた。なかなか変化にとんだ良い宿場町だった。
ここからいったん大津へ戻り、駅のコインロッカーで荷物を取り出し、まだ時間があるので山科の追分を目指す。京阪京津線の上栄町まで歩いて追分駅へ。路面電車の短い車両は逢坂の関付近の山を小刻みにくねくねとのぼる。追分駅は国道1号線バイパス脇で、追分の町へは長い道路下のトンネルを越えなければならない。トンネルを抜けると小高いところを走っている旧道を確認。追分の町並みは、構成する一つ一つの家々を見ると大したことはないが、地形が程よく、奥行き感のある良い町並みだった。

今日の探訪はこれでおしまい。昼飯も食わず京都での午後の仕事へ向かった。帰りはおち合った同僚と京都駅下の居酒屋で一杯飲み、新幹線の中でぐっすり眠ってできたばかりの品川駅で下車して家路に向かった。東京はもっと寒かった。

 
追分
大津
草津
守山