寺泊 日本海に面した全長4kmにもわたる街路村

新潟県
寺泊町
寺泊




交通
JR越後線寺泊駅、信越本線長岡駅よりバス





寺泊




2005.10.04
寺泊は、新潟県の真ん中の日本海に面する佐渡島を臨む漁業の町である。中越地方の国分寺は和銅2年(709)開基の国上寺であろうとの説もあるが、寺泊には同時代草説の寺院が幾つかある事から、この地の開発は随分古いとされている。寺泊の地名もここに由来し、伊神之渡部浜(現在の寺泊)から「泊」「寺尾泊」となり、鎌倉時代の頃から寺泊となったといわれている。また、昔は先住民族のエゾが住んでおり、アイヌ語でテイヤは海草、トマリは港という意味から、テラドマリになったとの説もある。
新潟県内の日本海に面する漁村や港町の特徴は、海岸線に沿って長く形成されてるところにある。中でも寺泊は特に長く、延々4KMにもわたる街路村が形成されている。かつては北陸街道の宿場町でもあった。町並みは中越地方の特色である軒の深い切妻妻入屋根の民家がびっしり建ち並ぶ形態で、直線的な家並みはギザギザしたスカイラインを呈している。
また、”日本海の鎌倉”といわれる寺泊には、多くの寺院があり、町並みに変化と奥行きを与えている。かつては「寺泊線」という民営鉄道が長岡まで通じていたが現在は廃止されている。現在でも長岡からのバスがある。

「日本海の鎌倉」と呼ばれる寺泊には寺院が多い。(上)

間口が狭く奥行きの深い敷地割である。(左、左上)
主屋と蔵が一棟になった?民家で、後ろから見るとL字型。
街の中心部辺り。
街の中心部辺りに店蔵があった。庭を持つ大きな屋敷。
切妻妻入の軒の深い屋根は中越地方の特徴。内陸部の街はこれに雁木が付くが、ここ寺泊や出雲崎などには見られない。
これが一軒の建っていた敷地。いかに間口が狭いかわかる。
現寺泊港に近い西方エリアの町並み。中越地方では縦の押さえ材がある下見板張りが特徴。上越地方では押さえ材が無い場合が多いようである。
最も西の町並み。旧北陸街道は西へ出雲崎を目指す。
港から眺めた日本海。大きく佐渡島が横たわっている。
参考資料 リンク
寺泊町

参考文献