出雲崎 切妻妻入の町並みが4kmつづく港町

新潟県
出雲崎町
尼瀬
住吉町
石井町
羽黒町
鳴滝町
木折町
井鼻




交通





尼瀬


木折町




1995.08
2005.10.04
江戸時代、出雲崎は江戸幕府の天領となり、佐渡の金銀の荷揚港として、北前船の寄港地として栄えた。また、北国街道の宿場町でもあり、地域の政治、文化、交通の中心都市であった。良寛の生地であり、松尾芭蕉をはじめとする多くの文人が訪れた地でもある。北国街道は、出雲崎から江戸へ佐渡の金銀を運ぶ道として利用され、信濃追分宿から中山道を経て江戸に通じていた。江戸幕府は佐渡の金山開発に力を入れていたため、この運搬ルートは五街道に次ぐ重要路であった。
海岸線に沿った3.6KMにも及ぶ切妻妻入の町並みは、北国街道の名残であり当時の面影を今に伝えている。各町家の敷地は間口が狭く、前面に雁木が設けられている。雁木は高田などに見られるように両隣と連続して歩けるようになっておらず室内化しているものが多い。かつては連続していたのかもしれない。
佐渡の金銀は小木から出雲崎に渡り、上越を経由して江戸に運ばれた。(上)

井鼻付近の町並み。板壁に覆われた蔵で前面に雁木が見られる。(左上)
木折町の町並み。(左上)

住吉町の代官所跡。(左)
住吉町は出雲崎の中心部。洋館にような意匠の町屋があった。古いものかは定かではない。

外周をぐるりと板壁でくるまれた座敷蔵(上、左)

出雲崎の民家は一軒一軒の間口が小さい妻入の町並みだが、所々に蔵を持った家がある。(左上)
リズミカルに切妻屋根が連続する町並み。1階の雁木もきちっと揃っている。しかし隣接して通れるようにはなっていない。
町の背後から見下ろした家並み。棟の方向が海岸線に垂直で長い。(1995年)
海岸近くから眺めた一軒の民家。旧北国街道が表になるが、奥行きの深い敷地なので海側に増築が繰り返されたのであろうが。(1995年)
参考資料 リンク
i出雲崎町

参考文献
『図説 日本の町並み5 北陸編』 太田博太郎他 第一法規
『日本の町並みV 関東・甲信越・東北・北海道』 西村幸夫監修 平凡社