樫原(京都府京都市) |
阪急電車の桂駅で降りる。まだ6月だというのにとんでもなく蒸し暑い。台風が近づいてきている影響なのだろうか。線路に沿って南下すると踏切があった。ここが旧山陰街道。ここから旧道を西へ西へと歩いていく。樫原宿場町はまだまだ遠い。途中でたまらず缶ジュースを飲んで体を冷やす。それほど蒸し暑い。
ようやく古い家が現れてきた。2階が虫小窓の町家がうねった街道に子気味よく建ち並んでいる。道のカーブや高低などに変化があり、なかなか見ごたえのある町並みだった。
西の端に来たときに前方から京都駅行きのバスがやってきた。私は迷わずバスに飛び乗った。あ〜涼しい。 |
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三度目の旅はさらに一週間後。京都で仕事を終え、夕方、京都の西にあるアサヒビール大山崎山荘美術館を見学に行った。昭和初期の別邸だが、実にいい場所に造られている。眼下は淀川、国道一号線、東海道線、新幹線、阪急電車とあらゆる交通の大動脈が走っていながら、その騒々しさを全く感じない。雨も手伝って、まるで軽井沢の高原にでも居るようであった。
翌日は「いらかぐみ」の京都在住の西山さんに案内してもらっての山城地方探訪。京都と奈良の間の町並みを歩いた。
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深草(京都府京都市) |
伏見稲荷を見た後、稲荷駅前で西山さんと合流した。西山さんの地元を西山さんの車に乗って連れてってもらう。
深草は琵琶湖疎水に沿って南北一直線の町並み。近代、深草が軍都であった証が、聖母女学院の建物にあった。通りを行き交う車は多く、オチオチ危なくて歩いていられないが、その騒々しさが現役の街道町らしく感じられた。 |
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伏見(京都府京都市) |
伏見は昨年歩いたが、せっかく近くに来たので車を降りて歩いた。酒蔵の建ち並ぶ地区の中のしゃれた和食やで食事をとった。町のはずれに長い酒蔵があるというので、いってみた。六角形の煉瓦煙突に長い3階建ての大きな酒蔵だった。 |
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木津(京都府木津町) |
木津といえばもう殆ど奈良に近い。山城地方の母なる川である木津川のほとりに河港として発展した町。町並みは、南北に通う奈良街道に沿って約1km弱の町並みが残っている。
ここで面白かったのは、町家の格子が奈良風の太いものと京風の細いものが混じっていること。しかも、奈良風は奈良側に、京風は京側に用いられてた。京都と奈良の中間であることを意識したからであろうか、なかなかユニークなデザインである。 |
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上狛(京都府山城町) |
木津川のたくさんのリベットを打ち込んだ古い泉大橋を渡り、対岸の山城町の上狛に行く。
上狛の北部は寺内町で今でも環濠の遺構が残っている。町の中は迷路のような細い路地がめぐっており、そんな中に比較的大きい寺院が現れる。
南部は木津川に近い集落で、ここは茶の製造や問屋を営んでいる家が多く、立派な屋敷を持つ家も少なくなかった。 |
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京田辺(京都府京田辺市) |
上狛から山背古道を北上していく。ところどころ旧家が残っており、奈良京都の歴史性の深さをここでも感じる。
京田辺は山城地方の西通りの町。町のはずれにある「一休寺」を拝観したが、禅寺の美しいランドスケープに魅せられてしまった。そういえば京都の観光の殆どは寺を見て廻ることにある。一般には町並みより寺なのだ。
京田辺の町並みはコンパクトであるが、通りに沿って重厚な商家が並んでいる。街道の交通量が多く、排気ガスで汚れた町家が少々痛々しい町並みであった。 |
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