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 参考文献
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参考文献


『民家巡礼』 溝口歌子・小林昌人 相模書房 (1979年)
東日本編、西日本編
 
青森から沖縄まで、実に広範囲にわたって民家を訪ね歩いた記録。集落町並みWalkingの視点で書かれたバイブル的文献です。
この時代は全国で失われてゆく民家をいっせいに調査した頃で、各地に豊富に民家が残っていたことがわかります。彼らが訪れた集落町並みが現在どう変わっているか、何が残って何が新しく付加されたか、見て歩くのもまた今の時代の楽しみ方かもしれません。
 
 
『歴史の町並み』 保存修景計画研究会 NHKブックス (1979年〜1987年)
京都編、北海道・東北編、関東・中部・北陸編、近畿編、中国・四国・九州・沖縄編
 
全国の代表的な町並みについて、建築史、都市計画、保存修景計画などの視点で書かれた文献です。いま有名となって観光地にもなっているような町並みは、この時代は「旧市街」として古い建物は残っていますが、一方で車時代の障害になりつつありました。この文献の中では、都市の機能更新を図りながら保存していく提案や計画が紹介されています。現在紹介された町並みを訪れてみると、提案や計画が達成できた町並み、できなかった町並み、違う方向で進んだ町並みなど様々です。
 
 
『図説 日本の町並み』 太田博太郎他 第一法規 (1982年)
1:北海道・北東北編、2:南東北編、3:関東編、4:北陸編、5:中部編、6:東海編
7:近畿編、8:山陽編、9:山陰編、10:四国編、11:北九州編、12:南九州・沖縄
  
全国の歴史的な集落町並みについて、主に建築史、地方史の視点から書かれた文献で、広範囲に網羅して紹介されています。主要なものは地図や図面を交えて詳しく書かれているので、実際に歩く際の参考になります。
紹介されてる集落町並みは、現在ではダムの底に沈んで消滅したもの、まったく姿を変えてしまったものもありますが、そんな場所を痕跡をたどりながら歩くのもまた面白いものです。
 
『日本民家の旅』 杉本尚次 NHKブックス (1983年)
全国の民家について、系統的に書かれた文献です。主軸を集落地理の視点においており、山村や離島の集落も取り上げられています。また、全国の野外博物館も紹介されています。
かつて「秘境」と呼ばれた場所を、この時代にこれほどくまなく訪れるは大変であったでしょう。今は離島を除いて、どんな山奥でもすべて車で簡単に行けますが、その反面、道路が当時の景観を大きく変えてしまっています。小さな離島は車への対応が必要ないので、集落町並みの「最後の秘境」かもしれません。
 
 
『日本の集落』 高須賀晋・畑亮夫 建築資料研究社 (1984年
第1巻、第2巻、第3巻
 
全国の集落景観を航空写真を交えて写真主体で紹介されています。
空から眺めると自然の創ったものと人間の創ったものとの関係は一目瞭然です。空からの眺めは歩きでは体験できませんが、極力高い場所から集落町並みの全体を眺めることは重要です。
 
 
『日本の美術 民家と町並』 宮澤智士他 至文堂(1990年)
東北・北海道、関東・中部、近畿、中国・四国、九州・沖縄
 
文化庁監修で、全国の伝建地区(伝統的建造物群保存地区)の町並みや文化財民家を主体に書かれています。
 
  
『歴史遺産 日本の町並み108選を歩く』 吉田桂二 講談社(2001年)
全国の町並み108ヶ所を、スケッチと地図を交えて紹介しています。地図には見所ポイントが記されており、まち歩きの参考になります。
全国の町並みを紹介する本としては最新版ですので、歴史的な町並みを見たい方はこの本に取り上げられた場所へ行けば裏切られることはないでしょう。
 
『日本の町並み』 西村幸夫監修 平凡社
T 近畿・東海・北陸(2003年)
日本の歴史が生きる景観を紹介しています。「図説日本の町並み」は昭和50年後半の出版なので、既に変わってしまった場所も多いですが、その平成版といった感じです。写真主体で構成されており、環境と町並みの関係が美しく表現されています。いままであまり知られていないような町並みも紹介されており、最新の町並み情報を網羅的に知ることができます。2003年中に、U中国・四国・九州・沖縄、V北海道・東北・関東・甲信越が刊行される予定です。