大野原 南アルプス東麓の山上集落

山梨県
早川町
大野原

石垣、板葺き屋根、板壁の民家
 

山上集落大野原より谷を望む


山側は石垣で一段高く、谷側は2階が面する通り
早川町は、南アルプス(赤石山脈)の間ノ岳に発する早川に沿った山村である。かつては焼畑農業によるい麦・アワ・ソバなどの雑穀栽培地域であった。

大野原集落は、早川谷から一気に上った山の天辺にある集落である。車もなく焼畑農業を行う時代では山の天辺に住むのは必然性があった。何も日当たりの悪い谷底に住まう必要はない。
焼畑はかつては日本全国の山間部で行われていた農業で、大野原のような山の頂天辺集落は西日本の山岳地帯に共通して見られる。

緩斜面上に石垣を積んで平らな宅地を作り家が建てられている。民家は切妻板葺き屋根で壁も板張り。南アルプスの反対側に展開する秋葉街道沿いの山岳集落に通じるものがある。ほとんどの家屋が無人でゴーストタウン寸前の集落である。


交通

国道52号線飯富より県道南アルプス街道約40分、大滝温泉付近から入る。大野原への標識あり

参考資料 リンク
早川町役場のホームページ

参考文献
『日本の集落 第1巻』 高須賀晋・畑亮夫 建築資料研究社