奈良田 南アルプスのふところに抱かれた秘境集落

山梨県
早川町
奈良田

谷に対して垂直に棟を並べる家並み。
 

家々は単純に並んでおり特に変わったところはない。
ここにもあった!塗分け屋根!
 

石置き屋根の復原民家。観光駐車場脇で見られる。
 
早川町は、南アルプス(赤石山脈)の間ノ岳に発する早川に沿った山村である。かつては焼畑農業によるい麦・アワ・ソバなどの雑穀栽培地域であった。

奈良田集落は早川町の一番奥に位置する集落で秘境と呼ばれている。今でも多くの民謡・踊り・言語が残っており、学術的にも注目されている場所。

焼畑はかつては日本全国の山間部で行われていた農業で、奈良田でも昭和30年ころまで行われていたという。今では温泉と秘境観光である。

集落は早川の脇の段丘上に形成されている。現在はダムにより河がすぐ近くを流れているが、本来はもっと低い位置を流れていたと思われる。

民家は切妻石置屋根が原型で、南アルプスの反対川の秋葉街道沿いの民家に似ている。いまではトタン葺きになっているが、観光駐車場脇に復原民家が展示されている。

見所は小さな集落そのものだが、集落の上に共同温泉とソバ屋がある。

交通

JR身延線身延駅よりバス

国道52号線飯富より県道南アルプス街道約40分
参考資料 リンク
早川町役場のホームページ

参考文献
『日本の集落 第1巻』 高須賀晋・畑亮夫 建築資料研究社