新倉 早川谷の崖の上下に形成された二段集落

山梨県
早川町
新倉





交通







新倉




2016.03.28



早川町は、山梨県南西部、富士川の支流早川の流域を占め90%が山林である。1956年(昭和31)本建(もとだて)、五箇(ごか)、硯島(すずりじま)、都川(みやこがわ)、三里(みさと)、西山の6村が合併して町制改称された。古くは金山があって栄えた地区もあり、昭和30年代までは農林業も盛んであった。その後、早川を利用した水力発電所を建設、山岳・渓谷美と奈良田(ならだ)温泉、西山温泉、白根(しらね)三山、身延(みのぶ)山奥の院のある七面(しちめん)山などがあり、観光地化が進んでいる。雨畑硯(あめはたすずり)が特産品である。
早川に沿って県道37号線を最奥の奈良田に向かって走っていくと、小之島トンネルの手前右手に斜面上集落がある。この新倉(あらくら)集落は二段構成になっていて間は、瓦の丸石の石垣またはコンクリートで固められた崖である。早川村の農村が入母屋の茅葺きで、信仰集落である赤沢が二階建ての旅籠建築、そしてここ新倉は後者に近い町並みである。おそらく、新倉から上っていく茂倉(もぐら)鉱山との関係があるのだろう。戦前まで栄えていた茂倉とともに、新倉も鉱山で栄えたと考えられる。
新倉の町並み
崖を挟んだ上下二段の町並み
新倉の町並み
下段の街にある民家。かつて旅館だったのではないだろうか、あるいは遊郭?そう思わせるような装飾が見られる。
新倉の町並み
崖上の街。ここにも一風変わったスタイルの民家があった。
新倉の町並み
倉を備えた家が多い。
新倉の町並み
上段の街。こうしてみると立派な天界の村。
新倉の町並み
崖下の街は川の氾濫が恐いから、古い道は崖上の横道であろう。旅館のような建物。
瓦の丸石を積み上げた石垣。
新倉の町並み
どの家もデザインが洗練されている。富もあるが、当時の棟梁のセンスが良かったのか。
新倉の町並み
新倉の町並み
新倉の町並み
新倉の町並み
参考資料 リンク
早川町

参考文献