赤沢 身延山と修験霊山七面山を結ぶ参道にある講中宿集落

山梨県
早川町
赤沢

集落は春木川谷の南斜面に形成されている。
集落の中の道は身延山(写真上部方向)と七面山(写真下部方向)を結ぶ参道である。
 

旅篭大阪屋。集落の対面には江戸屋もある。
 

参道から谷方向を見る。向かいの山が七面山。
早川町は、南アルプス(赤石山脈)の間ノ岳に発する早川に沿った山村である。かつては焼畑農業によるい麦・アワ・ソバなどの雑穀栽培地域であった。平地は少なく、上流部に秘境と呼ばれる奈良田集落があり、支流の雨畑川流域は甲州名産雨畑すずりの原産地(旧硯島村)がある。

赤沢宿は、日蓮宗の総本山「身延山」と修験霊山と伝えられる「七面山」を結ぶ参道の途中に位置する集落で、参詣客の宿場であった。江戸中期から昭和初期にかけて相当賑わったという。

県道から折れ、険しい山に囲まれた深い谷をひたすら入っていく。途中に人家は無く、本当にこの先に宿場町があるものかと不安になってくる。しばらくして、斜面に旅篭建築が建ち並ぶ不思議な集落が姿をあらわす。

集落は2段構成になっており、下の集落に大きな旅篭建築の大阪屋と江戸屋があって今でも営業している。軒にはたくさんの講中札が下がっており、広い縁側では講中客が白装束で休む光景があったのであろう。今でも、山間に修験者の「南無妙法蓮華經」の声がこだましていた。

大阪屋に宿泊したが、1階2階とも何枚ものふすまをあけると超大部屋になる構造で、大勢の客を泊めたのであろうが、その日はわれわれ家族3人きりで少々怖かった。

見所は、大阪屋、江戸屋などの大型旅篭建築と大黒屋あたりの町並み景観。大阪屋には歴史資料館がある。
身延山から下山してこの集落にアプローチするのが最も味わい深いであろう。

交通

国道52号線飯富より県道南アルプス街道約10km角瀬より入る
参考資料 リンク
早川町役場のホームページ

参考文献
『歴史遺産 日本の町並み108選を歩く』 吉田桂二 講談社