佐合島 緩やかな円弧を描く砂丘上のゆったりした島里

山口県
平生町
佐合島





交通
佐賀港より渡船




佐合島





2018.10.07

平生町佐賀地区の南西海上1.9km、瀬戸内海国立公園内にある島。北と南に100mを超える山があり、ほとんどが丘陵傾斜地で、平たん地は5%程度にすぎない。古くは佐郷島・佐河島とも記され、中世には京都賀茂社領があったと伝えられる。慶長5年(1600)の検地帳にも島の名がみえ、天保13年(1842)には694人、明治22年には975人の人口を数えている。今では農漁業とも衰退し、一本釣などが細々と続けられている。定年後、島に里帰りした人たちも多い。美しい海岸には自然の薬草が自生、また潮干狩や岩場でのフィッシングが楽しめ、とくに夏場は海水浴客で賑わう。(「シマダス」参照)
佐合島へは、室津半島の西岸にある佐賀港より船が出る。沖合約1.9kmと肉眼で家々が見えるほどの近さで所要時間8分。集落は一か所で、半島側を望む島の東側、弓なりの砂丘上に形成されている。農漁業が衰退しているため、空き家が多いが、割と気軽に渡れる距離でありビーチがあるためか、島外からの訪問者が多い。
佐合島の町並み
この日も島にしては多くの人が訪れていた。
佐合島の町並み
海岸線に沿って歩く。画像のように石垣の防波堤の機能を併せ持った家があった。海岸線には現在堤防が築かれているが、以前はなかったのであろうか。
佐合島の町並み
家々が取り壊された屋敷跡。
佐合島の町並み
ここにも石垣の防波堤を抱き込んだ家がある。

佐合島の町並み
佐合島の町並み
佐合島の町並み
家々は、板壁と桟瓦葺が基本。
佐合島の町並み
集落の一番端のちょっと高い場所に覚勝寺というお寺があった。その境内から集落に降りる。
佐合島の町並み
横道のメインストリート(海岸線に平行の道)。家々の間には空き地が目立ちゆとりのある集落景観だが、明治期には975人が生活していたというから、かつては家が連なっていたのでしょう。
佐合島の町並み
黒トタンの屋根。
佐合島の町並み
空き地には道に沿って石が並んでいる。屋敷の外周に塀や建物が巡る、瀬戸内らしい集落だったのであろう。
佐合島の町並み
煉瓦塀のある屋敷。家も大きい。
佐合島の町並み
小学校は今はない(上)
参考資料 リンク
平生町

参考文献