下関唐戸 東アジア交易で栄えた多くの近代建築が残る港町

山口県
下関市
唐戸町
南部町
田中町





交通

JR山陽本線下関駅下車バス





下関唐戸





2005.06.26
唐戸はその名のごとく、「唐」=中国をはじめとする諸外国への「戸」=玄関口に由来している。この地名からも下関が古くから国際都市として栄えてきたことが伺える。九州門司港への連絡線が発着する桟橋の近くには、現存するわが国最古の英国領事館建築や現役最古の郵便局など、明治から大正にかけて建てられた洋風建築が建ち並んでいる。また、町の中にも銀行や役所の近代建築が残っている。下関の中心市街地は現在、唐戸より西の下関駅方向にシフトしているが、関門海峡対岸の門司港と共に近代建築を活かしたレトロな町として整備が進められている。

旧下関英国領事館(明治39年上棟)
設計者は英国政府工務局上海事務局建築技師長のウイリアム・コーワンで、長崎の英国領事館(現存)も同時期に設計された。

旧秋田商会ビル(大正4年竣工SRC造)
1996年に訪れたときはまだ事務所として使われていて(上)、屋上に木々が生い茂っていたが、2005年時は観光センターとして保存活用されており(左)屋上の木々が減っていた。

南部町郵便局(明治33年竣工)(上上、上)
上の写真は南部郵便局と旧秋田商会ビルとの間の路地で、かつての下関唐戸の雰囲気が最もよく残る場所。
市役所の裏手にも近代建築が残っている。

旧下関郵便局電話課分室(上)
大正12年竣工、RC造+煉瓦造
当時の逓信省建築の流れを汲む分離派スタイル。

旧下関郵便局電話課分室のならびにある煉瓦建築。下関の近代建築マップに載っていたので古いものであろう。年代、設計者不明。


山口銀行別館(左上、上)
大正9年竣工、長野宇平治設計。
ふんだんに御影石が使われているゴージャスな銀行建築である。

ろうきん下関支店(左)
こちらは擬石仕様。年代、設計者不明。
参考資料 リンク
下関市

参考文献