平郡東 屋敷の海側に石垣を積む黒板壁の島里

山口県
柳井市
平郡

羽仁




交通
柳井港よりフェリー






平郡東




2015.09.19
平郡島は、山口県柳井市の南役20kmの伊予灘に浮かぶ東西に細長い島。標高468mの深山が最高点で急傾斜地が多く、農耕地は段々畑になっている。集落は島の東端の北岸と西部の南の入り江にある。気候は温暖で、夏季は風が強い。農漁業が主で、とくにタコ漁で採れる「平群ダコ」は美味で関西地方へも送られている。島の周囲は魚種が豊富で多くの釣り客が訪れ、山麓にはキジが放鳥してあり猟期には県内外からハンターが訪れる。鎌倉時代に木曽義仲の子・平群丸がこの地に住みついたのが、島名の起こりとされる。(「シマダス」参考)
平郡東は東浦と呼ばれる入り江の平地に形成されている。台風の通り道であるからか、各屋敷は中庭形式が多く外側の外壁に窓が少ない。特徴は、各敷地内の海側にのみ石垣を積んでいるところで、津波等で浸水した場合を想定して蔵の床が上げられているのであろうか(未調査)。壁は黒板が多く、羽仁地区に漆喰壁の民家も見られた。
平郡東 浦の集落
平郡東 浦の集落
海岸線の道路である。海に面して石垣を積み上げる共通点が見られる。
平郡東 浦の集落
海岸線の民家
平郡東 浦の集落
海岸線の民家
平郡東浦の集落
神社への参道。
平郡東 浦の集落
海側の壁にのみ石垣を積み上げる
平郡東 浦の集落
こうしてみると石垣は付属屋内の蔵の床上げをしているように思える。

平郡東 浦の集落
平郡東 浦の集落
神社の境内から見下ろす
建物が屋敷地の外周を取り囲むような建て方がわかる。
 
平郡東 羽仁の集落
羽仁は浦より北にあってやや起伏がある。
海岸線の民家。こちらは石垣がなく、窓のない付属屋で潮風を完全防御している。
平郡東 羽仁の集落
傾斜を登ると漆喰系の民家が現れる。
平郡東 羽仁の集落
漆喰で塗られ出隅に石を嵌め込んだ民家。

平郡東 羽仁の集落
参考資料 リンク
柳井市

参考文献