萩浜崎 萩城下に町人町として開かれた港町

山口県
萩市
浜崎町





交通
JR山陰本線東萩駅下車バス、徒歩






萩浜崎




2006.9.24
阿武川河口部の松本川・橋本川がつくる三角州に萩の市街地は形成されている。関ヶ原の合戦の後、毛利輝元が広島から移り、指月山麓に萩城(別名指月城)を築城し、城下町の整備が始まった。1600年(慶長5年)から200年間防府・長門2国36万石の城下町として繁栄。1863年(文久3年)山口を藩の根拠地と定めたため、地方中心の位置づけではなくなった。
浜崎地区は、萩城下の港町。萩半の領地を治める勘場である「浜崎宰判」が町並みの中央川沿いに置かれ、藩の沿岸部に点在する七つの浦と萩沖の六つの島を治める萩藩の海の一大拠点であった。川沿いには城下町に荷揚げされる物資や近隣の漁村から水揚げされる魚などを扱う港が設けられ、これらを扱う廻船問屋や魚問屋が軒を連ね賑わった。そして、近代になり商船の定期航路が置かれ、萩の物流拠点となる。大正期に鉄道が敷かれ、徐々に機能を失うが、水揚げされる魚を加工した干物や蒲鉾などの水産加工業が発展し、現在に受け継がれている。

藩主の御座船を格納した御船倉(左上)

港近くの町並み(左)
格子の美しい町家が並ぶ
浜崎の町並み
犬走りや土台に使われている石は萩で見られるグレーの石。
路地の町並み
通りの幅員を広げるために変形されたという町家。
浜崎の町並み
浜崎の町並み

浜崎の町並み
参考資料 リンク
萩市

参考文献
『図説 日本の町並9 山陰編』 太田博太郎他 第一法規
『日本の町並みU 中国・四国・九州・沖縄』 西村幸夫監修 平凡社