厚狭 市が置かれ発展した旧山陽道の宿場町

山口県
赤磐市
(旧山陽町)
厚狭





交通

JR山陽本線厚狭駅下車





厚狭





2005.06.26
厚狭は山陽から山陰への街道を分岐する交通の要衝であり、物資の集散地に相応しいポジションから、「厚狭市」と呼ばれる市が置かれた。はじまりは不明だが慶長年間(1595-1615)には市の存在が確認されている。近世では山陽道が通り宿場となったが、地域の中心であり本宿である隣の船木宿に比べ、厚狭は大名などが宿泊する施設のない「半宿」であった。しかし、古くから市が開かれ賑わった町並みは、本宿と変わらない様相の町並みであったようだ。
長い町並みを歩いてみると中ほどで厚狭川を渡る。鴨橋と呼ばれる古いコンクリート橋とそこからの川の景観は風光明媚なもので、橋越しに眺める町並みもまた良い。この橋から東側(船木側)がかつての市である。一際大きな屋根を上げている旧枝村家は、秀吉が朝鮮出兵の際にこの家に泊まったといわれる(そのときの家が残っているわけではないだろうが)。市の町並みは奥行きが深く堂々としている。
一方、鴨橋の西側(駅側)にも古い町並みは続く。こちらは切妻平入りの2階建が多く、近代に発展したと思われる町並みで、鉄道敷設によって賑わった商店街だ。町家の間の空を見ると電線ゴチャゴチャで、これもまたレトロな商店街を演出する要素になっている。
本町の町並み
本町の町並み
比較的大きなしきちに2階を漆喰で塗り籠めた町家が残る
本町の町並み
街道から脇の路地に入ったところ
本町の町並み
本町の町並み
全国的にも有名な「男山」の醸造元。おの町にあったんだ。
本町の町並み
本町から鴨橋方向を見る。右手の屋根がでっかい家が旧枝村家。
千町の町並み
古びた風情ある鴨橋。その上から千町方向を見る。
本町町並み
鴨橋の上から本町方向を見る。
本町町並み
鴨橋の上から本町方向を見る。

千町の町並み
大正から昭和レトロを色濃く感じる商店街。ガラス面の多い町家、看板、ショーウインド、電線ゴチャゴチャがその印象を感じさせる要素となっている。
参考資料 リンク
赤磐市

参考文献
『図説 日本の町並み9 山陰編』 太田博太郎他 第一法規