魚津
中央通り
大火後に形成された防火建築帯による商店街

富山県
魚津市
真成寺町
中央通り
文化町
新宿





交通
富山地鉄電鉄魚津駅




魚津中央通り





2017.08.05
魚津は、富山県北東部、富山湾に臨む水産・工業都市。中心市街地は古くは城下町、近世以降は漁港を中心に商業町・北国街道の宿場町として発展、近代では工業地が開かれ水産加工・カーバイト・製鋼・紡績・ファスナー・木工業で栄えた。
魚津の町は城下町を基盤に旧北国街道を軸として町割りができているが、1956年(昭和21年)に発生した大火で中心の旧市街地の約半分を失った。その後、復興都市計画により、防火建築帯による商店街が出来上がった。
旧北国街道にあたる銀座商店街(銀座通り商盛会)は真成寺町にあり、かつては寺院への参詣客や買い物客で賑わっていた。映画館「帝国館」もあり、魚津の盛り場的エリアだったようだ。入口の商店街のゲートを示す看板があり、南半分は昭和期戦前戦後に流行した看板建築の戸建て店舗が、北半分は1階をピロティ形状(柱がなく2階をせり出した)にした長屋形式の防火建築帯になっている。大火時の焼失区域図をみるとちょうど銀座通りがその端部となっており、ここから南西エリアが大火を免れている模様である。さらに、銀座通りの北、神明橋から北東へ向かう大通りである中央通り商店街(魚津中央通り名店街)は市内最大の商店街として、1959年に誕生した。つまり、最も大火で焼失したエリアであり、大火後の復興商店街である。中央通り商店街は大通りが整備されたので、ピロティ形式ではなく歩道上のアーケード形式としており、防火建築帯が560mにわたって続いている。
銀座通り商店街
南ゲート付近には戸建ての看板建築が並ぶので、大火から免れたのかもしれない


旧北国街道 大正期の大町通り(左上)
大正期の真成寺通り(上)
古い民家が点在して残る本町(左下)
銀座通り商店街の北半分に見られる防火建築帯の長屋
2階を張り出し1階をピロティ形式にしている。防火建築帯の典型的なスタイルのひとつ。
神明橋より川沿いの飲食店
中央通り商店街の町並み
大火後の復興都市計画で道路の幅が広くなり、歩道上をアーケード化し、防火建築帯が560mにわたって連なる
中央通り商店街の町並み
中央通り商店街の町並み
2階までのファサードは共通のものが多いが、3階がまちまちなのは増築だからか。
神明交差点
斜めに交差するので、交差点の建物も異形になる。
神明交差点
中央通り商店街の町並み
中央通り商店街の町並み
中央通り商店街の店舗
中央通り商店街の店舗
物販の店の奥が居心地の良いカフェになっていた
文化町商店街
電鉄魚津駅と中央通り商店街を結んでいる
新宿通り商店街
電鉄魚津駅と旧北国街道の大町・真成寺町を結んでいる。
新宿通り商店街
電鉄魚津駅前の町並み
参考資料 リンク
魚津市

参考文献