高島平
団地
高齢者ばかりが住む築40年を迎えたマンモス集落

東京都
板橋区
高島平1,2,3




交通

都営三田線高島平駅下車徒歩





高島平団地





2008.10.04
高島平団地(昭和44年竣)は、昭和40年代につくられたマンモス団地の中の代表的なもののひとつである。地下鉄で一本、都心に近いという好条件により入居には高い競争率であった。団塊の世代の若夫婦がいっぺんに入居し、第二次ベビーブームに乗っかって一斉に多くの子供達が誕生しこの団地で育っていった。
この団地は一時期あまりうれしくないことで有名になった。自殺の名所である。マスコミで報じられて外からわざわざこの団地に自殺願望者が集まってきたのも多くなった理由だとか。高い所に自由に上れて簡単に飛び降りられる。このような高層住宅は今では珍しくないので、ここだけの問題ではなくなったが、当時は多額の費用をかけて自殺防止のフェンスを取り付けたという歴史がある。
その高島平団地も40年が経ち、当時の若夫婦も今では老人、過疎化した限界集落のように老人ばかりの巨大集落となっている。開発40年という年月の流れは、幹線道路との間に形成された緑地帯の木々の大きさに感じ取ることができる。
都営三田線高島平駅。このまままっすぐ西へ新高島平、西高島平とある。なんとも味気のない合理的な都市計画だ。
幹線道路と住棟との間にとられた緑地帯。40年の年月を重ねて大きく成長している。

緑地帯の下は遊歩道、面する住棟の低層部は下駄ばき商業施設になっている。味気ない造りでも年季が入ると風情を感じるから不思議だ。

板状に高層住宅が並ぶだけが基本形。住棟の間は公園があったのであろうが、今では立体駐車場が占めている。住人が高齢化し車に乗らなくなるとやがて立体駐車場はガラガラになるだろう。
変化を与えるV字住棟。こういう変化球が少ないのが高島平の無味乾燥とさせている要因の一つではないだろうか。
7億円かけて共用部の開口部という開口部に取り付けた飛び降り自殺防止フェンス。檻のようでうっとうしい。
公園にお菓子を販売している売り子さんがいた。
参考資料 リンク
板橋区

参考文献