五反田 目黒川の低地に立地した工場を背景にした歓楽街

東京都
品川区
西五反田2,7





交通
JR山手線五反田駅下車




五反田




2008.01.18
五反田は品川区北部の商業住宅地である。目黒川の低地を挟み、南北両側に台地がひろがる。坂の上は美智子皇后の実家がある(現在は公園)ような閑静な住宅地で、「島津山」「池田山」「桐ヶ谷」「御殿山」などと呼ばれる、坂の下の目黒川沿いには工場が多く、山手線五反田駅周辺に商店街や歓楽街が発達した。中でも星製薬の大規模な製薬工場があったことで知られ、その敷地は現在TOCになっている。
五反田の花街は大正12年に指定地の許可を受けて発足した。北区の尾久とともに、関東大震災前に急激な発展を見せた花街といわれる。昭和初年に芸妓置屋58軒、芸妓228人、料亭25軒、待合45軒といわれ、昭和40年ころまで料亭が並んでいたそうだ。周辺の企業や工場を背景に発展したものと思われる。現在はオフィスビルやマンションへの建て替えが進んでおり、目黒川のほとりにある一軒の旅館の存在に面影を偲ぶだけである。一方、駅の北側には今でも夜の賑わいを見せている五反田有楽街がある。
目黒川を渡る第二京浜(国道1号)の五反田大橋。駅と反対側の岸を見る。
目黒川のほとりに今でも残る料亭風の旅館。営業しているようだが今にもなくなりそうである。
料亭風の旅館

五反田大橋からTOC(旧星製薬工場)方面に歩いて行くと、ポチポチと気の利いた飲食店(飲み屋)がある。旧星製薬をはじめとする工場を背景に発達したのであろう。一方、駅の北側には現在でも夜の賑わいを見せている五反田有楽街があるが、これらも東五反田のソニーをはじめとした旧工場を背景にしていたのであろう。
参考資料 リンク
品川区

参考文献
『赤線跡を歩く2』 木村聡 自由国民社