港南
WCT
2090戸が住まうわが国一の超高密度垂直集落

東京都
港区
港南4




交通

JR山手線
品川駅
東京モノレール
天王洲アイル駅下車徒歩






港南WCT




2010.7.17
港区港南は、江戸時代海岸線であった東海道線より海側の内、芝浦の南側の一帯(高浜水門の南側)である。嘉永6年(1853年)ペリー来航により危機感を抱いた江戸幕府は、江戸防衛のため現在の港南地区に台場を建設した。明治45年(1912年)より隅田川口改良工事が始まり、その時浚渫された土砂を使って芝浦から港南にかけての埋立てが始まる。この地域には、戦前より東京の施設が建ち並び、品川駅の至近でありながら、ほとんど人通りのないエリアであった。しかし、品川駅東口に2003年に品川グランドコモンズがオープン、新幹線品川駅が開業し、東京有数のビジネス街となっている。そして近年では、倉庫などの跡地を再開発した都心居住型タワーマンションの建設ラッシュ(通称:湾岸戦争)が進んでおり人口増加が著しい。
ワールドシティタワーズは、この湾岸戦争と呼ばれる超高層マンション群の代表的なものの一つで、単一の事業者(住友不動産)が分譲した国内最大の集合住宅である。京浜運河と海岸通りとに挟まれた敷地に、タワー3棟が建ち、住戸数2090戸からなる。これは、瀬戸内海の中規模の島3島クラスの人口に匹敵する。一方、敷地面積を住戸数で割ると、一戸当たりの占める平均敷地面積は僅か11uであり、おそらく国内最高密度の垂直集落であろう。超高層タワーマンション同士に見合う関係は、まるで谷を挟んで向かい合う山岳集落のようであり、運河の船溜まりの背後にそびえる垂直集落は、平地の乏しい斜面に駆け上がった密集系漁村のようでもある。


京浜運河にかかる品川埠頭橋からみたWCT村(左上)

海洋大学キャンパス内に保存されている帆船とWCT村(上)

アクア棟メイン玄関(左下)

海洋大学の演習用の港が隣接していて、敷地と視覚的に連続しているため、漁村の船溜まりに居るような雰囲気が味わえる(下)


中庭からキャピタル棟を見上げる(上)

京浜運河沿いのボードウォーク(左上、左下)

 


中庭から見上げた3棟(左上)

キャピタル棟からアクア棟を見る(上)

中庭のモニュメントや遊具(左下)



中庭から京浜運河方向を見る。タワー足元は高いピロティになっていて、中庭からの視覚的な抜けを確保している(上)

京浜運河の夜景(左上)

タワー周辺の街の夜景(左下)
  
WCT屋上から北側を見る。遠くに見えるのは東京タワー、手前は通称:湾岸戦争とよばれる近年の建設ラッシュで誕生したタワーマンション群
参考資料 リンク
港区

参考文献