由岐 幾度もの津波被害を乗り越えてきた天然の良港

徳島県
美波町
東由岐

本村




交通
JR牟岐線由岐駅下車徒歩





由岐



2015.04.18
由岐は、徳島県東南部海部郡、紀伊水道に臨むリアス式海岸の由岐湾奥に形成された漁港。旧由岐町は、2006年(平成18年)日和佐町と合併して美波町となった。
この辺りの海岸は沈降性海岸いわゆるリアス式海岸で出入りに富み、由岐、志和岐、阿部の各港は天然の良港である。由岐港が湾の出口にぬの島があり、天然の防波堤を形成している。一方、山が海に迫る地形のためしばらくは陸の孤島と呼ばれた地域であり、道路が整備された現在でも日和佐道路からのトンネルを使わないでアプローチすると、その隔絶度が体感できる。
また、天然の良港を恵んでくれたリアス式海岸も地震の時には津波の被害を大きくする原因ともなる。海は南海地震の起こる場所であり、過去何度も津波の被害を受けた記録が残る。そのため、利便性が悪いが高く石垣を積んだ古い防波堤で港と町は隔てられている。
集落は切妻平入り二階建ての町並みである。特徴は本瓦葺き、2階窓の装飾性のある手摺欄干、格子、「ぶっちょう」と呼ばれる折り畳み式でベンチなど。いずれもこの地方の共通の特色である。
由岐港と町との間の防波堤

由岐神社と「南海地震津波最潮位」の碑。最近では昭和21年の南海地震で被害を受けた。神社に続く長い階段は、津波から命を守る。
東由岐の町並み

東由岐の町並み

東由岐の町並み
参考資料 リンク
美波町

参考文献