大宗赤松 わが国最大の山岳集落 四国山地の天界の村

徳島県
つるぎ町
(旧一宇村)
赤松
大宗




交通








大宗赤松



1995.09.17
2007.04.29
四国山地東部にある徳島県祖谷山は、日本を代表する秘境として知られる。わが国の秘境は西日本外帯山地とに多く、落人伝説、焼畑農業、そして山腹に立地する「天界の村」の分布地域と重なるのである。天界の村は剣山西側の祖谷山だけではなく北側の旧一宇村、東側の旧木屋平村にも分布する。山の中腹に集落が形成される天界の村の中でも、四国山地東部はその数と規模においてわが国随一である。
旧一宇村(いっちゅうそん)は吉野川の支流、貞光川の上流域を占める山村で剣山の北麓にあたる。南北朝時代には阿波山岳武士の拠点であった。たばこの産地として知られ、剣山登山の玄関口でもある。その一宇村の中心市街である古見から見上げる山一面に展開する集落は大宗と赤松で、おそらくわが国の山岳集落の中で最大規模であると思われる。最上部からは遠く剣山が眺められ、天界の村の三本の指に入る集落といえよう。

剣山見ノ越から一宇村に下る山道から眺めた一宇村。正面の山の斜面に見える集落が大宗・赤松である。

一宇集落(左上)
中心市街の古見(上)
大宗・赤松集落を対岸の集落から臨む(左)
赤松地区の民家
主屋、隠居屋、納屋が一列に並ぶ。1995年
等高線に沿って棟を並べる赤松地区の民家
等高線に沿って棟を並べる赤松地区の民家
赤松集落
石垣を高く積み上げるほど屋敷地は広く確保できる。
大宗地区の古民家。前面に農作物を干す木柵が組まれている。(上)

その古民家前庭から剣山を眺める。(左)
大宗集落
大宗集落最上部から眺めた剣山。
まさに天界の村といった景観だ。
参考資料 リンク
つるぎ町

参考文献