宇都宮
泉町
戦災のない宇都宮 黒い店蔵と大谷石の町並み

栃木県
宇都宮市
清住町
泉町
今泉





交通
東武宇都宮線東武宇都宮駅下車
JR東北本線宇都宮駅下車





清住町


泉町


今市



2013.01.03

宇都宮は、奥州街道と日光街道の分岐点にあたる宿場であり、宇都宮藩11万石の城下町から発展した。明治17年(1884年)県庁設置後は、政治経済の中心地。中心市街地は東武宇都宮駅周辺であるが、JR宇都宮駅との間のエリアは広範囲に戦災を受けている。戦災復興都市計画もあり、戦前の伝統的な町並みが見られるのは、東武宇都宮駅北西の清住町界隈である。ここは日光方面への旧街道に沿った町で、現在でも黒い店蔵や出桁造りの町家が見られる。これらは、関東地方共通のスタイルであるが、特徴的なのは側壁や蔵に地元で産出する大谷石を用いているところ。
清住町の東側には宇都宮市内きっての歓楽街泉町があるが、戦災エリアなので古い建物は数棟の土蔵石蔵のみである。一方、戦災地区でありながら奇跡的に残った大商家が、JR宇都宮駅近くに残っている(国重文)。

赤い斜線のエリアが戦災地区。黄色の場所に古い戦前の町並みを確認できる。
清住町の町並み
黒壁の店蔵と白壁の蔵。隣地側の壁には大谷石が張られていた。目地を守るため漆喰が盛られている。

清住町の町並み
出桁造りの町家。側壁は大谷石張り。(上)
清住町の町並み
泉町(遊里)は戦災に遭っているが、その端部には土蔵造りが残っていた。
泉町の歓楽街(左)

泉町に残る石蔵(左下)

今泉の旧篠原家住宅
JR宇都宮駅近くに戦災地区でありながら大きな商家が残っている。明治28年・
側壁の1階部分や付属屋の蔵には地場産の大谷石が張られている。目地を押さえる黒漆喰がグラフィカルで美しい。

参考資料 リンク
宇都宮市

参考文献