熱海 近世・近代・戦後と発展拡大した温泉都市

静岡県
熱海市
田原本町
咲見町
銀座町
中央町
渚町
上宿町





交通

JR東海道線熱海駅下車徒歩





熱海





2018.02.04
熱海市は伊豆半島の東海岸基部に位置する観光保養温泉都市である。1950年に国際観光温泉文化都市に指定された。三方を山に囲まれ東方は相模湾に臨む。市街地は海岸から山腹にかけて階段状に形成されている。
江戸時代からの温泉街であった旧市街地は、東から糸川・初川・和田川の三本の川が流れる海岸に近い比較的平らな場所に形成されている。一方、熱海駅は1925年(大正14年)に国府津駅を起点とする熱海線の終着駅として斜面の中腹に開業した。1934年(昭和9年)に熱海沼津間が開業し、東海道本線の中間駅となった。駅から旧市街に下るワインディングな道路に商業地が形成されている。
旧市街エリアは、宿場町だった銀座通りを主軸に都市が形成されている。その銀座通り商店街の南側が飲食店街で、中央地区は戦後レッドラインだったという。初川に熱海芸妓見番所があり、温泉街全体が遊里といえば遊里であったであろうが、中央地区は温泉街と商業地の間に位置している。また、海岸線に近い渚町にも、戦後の建物が4本の路地に面して軒を連ねる渚発展会があり、見るからにブルーラインと思われる。一方、糸川を上流方向へ行くと木造の町並みも残っている。熱海は温泉街の近代化として見て歩くのが面白い街だ。
熱海港から眺めた熱海市街(上)

熱海駅から旧市街へ向かって下る商業地の入り口にあたる仲見世商店街(左)
仲見世商店街と平行する平和通り名店街
平和通り名店街を出たところにあるビル。円弧を描きながら下って行く道路線形に沿って建てられた長屋ビル。
道路線形に沿って建てられたビルの町並み
咲見町通りの町並み(上)

ヘアピンカーブの町並み(左)
駅から下ってきた咲見町通りと中心市街地の目抜き通りである銀座通りとの交差点。そこにランドマーク的存在である和菓子屋「ときわぎ」がある

中心市街地の目抜き通りである銀座通り(左上、上)

旧レッドラインだった中央町(左下)
 

一見してそれとわかる旧レッドの建物たち
 

一見してそれとわかる旧レッドの建物たち

初川面する熱海芸妓見番所は歌舞練場を併設している
 

海岸線に近い渚町。銀座通あるいは中央町の先にあたる平坦な場所で、埋立地に形成された新地であろう

湯前神社横の「大湯日航亭」(上)

糸川沿いには古い木造の建物が多く残っている。

参考資料 リンク
熱海市

参考文献