番場 旧中山道 妻入り民家の並ぶ湖東の静かな宿場町

滋賀県
米原町
番場



交通

JR東海道本線米原駅よりバス


国道21号線



番場
琵琶湖の東の平野部を通る旧中山道は、鳥居本宿を過ぎ北陸道を分岐して山越えにかかる。琵琶湖を眺める擂針峠を越えると番場宿である。
番場宿は中ほどに菜種川を渡る橋があり、南北の集落に分かれている。南側(鳥居本寄り)は擂針峠に向かって緩やかに登る一直線の町並みで、切妻瓦屋根、入母屋草葺(トタンカバー)の家々が並ぶ。「中山道分間延絵図」を見ると北側の集落のほうが密集していたようであるが、現在は割りと隣棟間隔がある町並みで、切妻平入の民家が比較的多い。
番場宿は、家々が連続するいわゆる宿場町というよりは、むしろ街道筋に発達した路村型の農村という印象を受ける町並みである。

中山道分間延絵図
左が京都、右が江戸方面。宿場町の中間の菜種川を渡る橋のあたりで町並みが切れているのがわかる。右の街道が折れている部分のちょっと左が県道240号線との交差点。町並みから東側(下)へ伸びる蓮華寺への参道周辺にも集落が確認できる。
宿場町の南端、西側背後の山は竹林。
雪が塗された竹林の風景が印象的だった。
番場宿にはなぜか古い平入塗籠め造りの町家が見られない。特に菜種川以南の集落では茅葺(トタンカバー)の妻入民家が目立つ。

分間延絵図でも街道に対して三角屋根が多いようだ。
番場宿南側の町並み
番場宿南側の町並み

六波羅探題北条仲時公とその従士430人は京都での合戦の帰りにこの番場宿で南朝の重囲に陥り敗退、蓮華寺の本堂前庭で自刃した。その蓮華寺への参道の上には見事に名神高速道路が上を跨いでいる。

菜種川
宿場町はこの川で南北に分かれる。

北側の集落にも塗籠造りの古い民家は見られないが、どちらかというと平入が目立つ。
玄関つきの木部を赤く塗る住宅
中山道では愛知川から柏原間でよく見る
参考資料 リンク
米原


参考文献