川口 キューポラから高層マンションのある街へ

埼玉県
川口市
本町
栄町
末広町





交通
JR京浜東北線川口駅





川口





2018.03.17
川口は、埼玉県南部、荒川を挟んで東京都に接する鋳物の街。江戸時代は日光御成り街道の宿場町であり、荒川・芝川沿いの河岸があった。小規模な鋳物工場のほか、戦後にはビール・電気機具・車両・機械器具・綿織などの大工場が進出し、南関東工業地域の一角を形成している。現在は、高層マンションが随所に点在する傍ら、古い鋳物工場や旧御成街道沿いに古民家が残るなど、新旧が混在したユニークな街となっている。
古地図を見ると川口の発展の様子がわかる。明治期は日光御成街道沿いの川口町(現在の本町)に宿場町が形成されている。明治末期、東北本線が敷設されるも駅が開業しておらず、本町周辺で市街地が拡大。1910年(明治43年)川口町駅(現在の川口駅)が開業すると、本町から駅へ向かう本町通りができ沿道の市街化が進む。そして、駅と本町の間の田園には鋳物工場が次々と造られ、面的な宅地化が進行する。平成に入ると鋳物工業の低迷により、工場跡地の住宅開発が行われるようになり、結果として街中に高層マンションが点在する独特の町並みが形成された。

川口駅周辺の町並み
キューポラ広場のモニュメント
川口駅前から北へ延びる「緑と太陽の街樹モール」の町並み
昭和初期に宅地化されたエリアの住宅。この時代の住宅ならではの洋間が付いている。

村松鋳造(左上)
今や数少ない鋳物工場のひとつ
KAWAGUCHI DAIKYAST のサイン
マンション群

旧田中家住宅(登録文化財)
1921年(大正10年)に竣工した木造煉瓦造三階建ての洋館
旧日光御成街道の宿駅だった本町の町並み

本町の町並み
 
参考資料 リンク
川口市

参考文献