大川内山 山の中に集められた鍋島藩秘窯の集落

佐賀県
伊万里市
大川内山



交通

JR筑肥線伊万里駅下車バス

国道202号線がら




大川内山
伊万里焼は、江戸時代、鍋島藩の御用窯として、その卓越した技法を守るため、大川内山に優秀な細工人や画工を集め、当時の技術の粋を結集させて製陶にあたらせたのが始まりである。大川内山の入口には関所が設けられ、陶技の秘法が漏れないよう出入りを厳しく規制するとともに、焼成された焼物についても市販されることなく将軍家、諸大名への献上贈答品、藩庁用品として用いられた。
鍋島藩の御用窯は大きく3種類に分けられる。「色鍋島」は、白磁の肌に染付けで文様を描き、本焼をした後、赤・黄・緑を基調にした上絵を施し、再度焼き上げたもの。「鍋島染付」は、透明感のある白磁に、藍一色の染付を施したもの。「鍋島青磁」は、大川内山から産出する青磁原石を用い、何度も青磁釉をかけては焼きいたもの。現在の大川内山には34の窯元がある。
町並みは山に囲まれており、一本の坂道に面して窯や店が並んでいる。煉瓦煙突や白壁、素朴な構えの店やしゃれた店などがこじんまりとした集落を形成している。
窯の並ぶ大川内山の町並み
煉瓦煙突と白壁の建物と上り坂。背景には独特のシルエットをもつ屏風岩。
川副青山窯の辺りが町並みとしての見所
店の構えはそれぞれまちまちである。通りに面して商品を陳列する店もあれば、客を迎え入れて奥に広いスペースを持つものもある。建物の形態も様々。
一言で鍋島焼きといっても様々。一軒一軒入ってやきものを見て歩くと時間がすぐに経ってしまう。
最も奥に藩の役宅があった。役宅跡の下にある鍋島青磁の崩山窯。透き通るような味わいは本物の鍋島青磁ならでは。
参考資料 リンク
伊万里市

参考文献