大今里 戦災のない大阪 暗越奈良街道の町並み

大阪府
大阪市
東成区
大今里
新路




交通
近鉄大阪線今里駅下車徒歩






大今里




2009.03.21
大阪市内は第二次世界大戦時の空襲で広く戦災を受けたが、JR大阪環状線の東部南部には戦災を免れた戦前の町並みを今でも見ることができる。
大今里は鶴橋の東にあたり、古代の難波江にあたる低湿地帯だったところ、近代以降はミシン、自転車部品、ゴム、セルロイド製品などの製造を行っていた中小工場が多い城東工業地域の一部にある。町の形成は、中央区高麗橋を起点に生駒山暗峠を経て奈良市春日大社へ至る暗越奈良街道沿いに形成された街で、町の東で北八尾海道を分岐していた。千日前通の東の延長に当たる国道308号線は拡幅された広い幹線道路であるが、その北側に細く折れ曲がった旧街道がある。沿道には一見して戦前のものとわかる住宅が残っており、街道町の風情がある。
旧道が緩やかに曲がりくねっているのと対照的に、北側にある新道商店街(アーケード)はまっすぐ東へ一直線をなしている。この商店街の周りも非戦災地区であり、戦前の町が残っている。
旧暗越奈良街道を東から入った。
塀で囲まれた前庭を持つ民家。
大正期から昭和初期と思われる民家。
旧街道の町並み。(上、左)
このあたりは元々低湿地だったところであるため、旧街道は微高地の尾根線を通っている。したがって旧街道沿いの家屋の裏側は敷地が低くなっている。

旧街道の町並み。(左上、左)

懐かしい物干し台(上)
 
大今里の新道商店街はどこまでも一直線のアーケード。(左上、上)

新道商店街を東へ突き進み平野川分水路の新道橋を越えると町名は新路となる。大阪らしい軒下段々の長屋が連なる町並みが残っていた。(左)
参考資料 リンク
大阪市
東成区

参考文献