池田 北摂津地方の中心地だった酒造業で栄えた町並み

大阪府
池田市
栄本町
綾羽1
上池田1



交通
阪急宝塚線池田駅下車徒歩





本町
綾羽


上池田




2003.03.16
2010.05.29
池田は、在地勢力を形成した国人池田氏の根拠地として発展し、北摂地域の政治経済文化の中心地であった。慶長19年(1614年)、徳川家康の陣への池田酒献上によって受けた朱印状により、城下町から在郷町、特に酒造の町となった。灘にその地位を奪われるまでは、酒造家38軒、酒造高1万1千石と摂津、和泉、大和三国随一を誇った。
阪急池田駅の北側の旧市街は、城下町時代の町割を基盤として、道は屈曲したりT字で交わったりしている場所が多い。伝統的な家屋が見られる町並みは、池田駅からアーケードの商店街を抜け、本町通りを越えた綾羽1丁目界隈である。本町通りは近年アーケードが外されたものの、道路拡幅により南側がすっかり変わってしまっている。北側には町家や近代建築が残ってはいるものの、改修のされかたが残念である。綾羽1丁目の一部には、かつての遊里の面影が僅かに残っていた。
建物は、表側を虫籠窓にするつし二階建てで、一階は出格子構とし、本瓦葺きが印象的である。
国道176号線沿いの旧池田銀行
様式の割にはさほど古くはないようであるが、全てを疑石で仕上げているのは見事。
池田駅と中心である栄本町を結ぶ栄町商店街。 昭和レトロなお店が見られる。(上)

本町通りの旧加島銀行池田支店。
辰野・片岡建築事務所による設計で大正7年。何と木造2階建てである。(左)
綾羽1丁目の町並み
池田で最も伝統的な家屋が残っている界隈。
綾羽1丁目の町並み
吉田酒造(登録有形文化財)
主屋は本瓦葺きでむくりのある屋根の立派な建物。明治10年の火災後に再建されたものという。
吉田酒造主屋の屋根
綾羽1・西本町界隈の町並み

綾羽1丁目の町並み
稲束家住宅(登録有形文化財)
元禄年間は問屋を、その後は酒造業を営んでいた池田有数の商家。建物は1700年代中ごろの建築といわれる。(左)


聞き込みで知ったかつて遊郭があったと一角。僅かに面影が僅かに残っていた。
 
上池田界隈の町並み
(2003)
上池田界隈の町並み
(2003)
上池田界隈の町並み
(2003)
上池田界隈の町並み
(2003)
参考資料 リンク
池田市

参考文献
『図説 日本の町並み7 近畿編』 太田博太郎他 第一法規