西表祖納 県内最古の茅葺き民家が残る西表の古い集落

沖縄県
竹富町西表
祖納
古見










西表祖納


西表古見





2017.12.24



石垣島の西30kmにある。県内では沖縄本島に次ぐ大きさで、標高470mの古見岳をはじめ、亜熱帯原生林に覆われた300~400mの山々が連なっている。数10kmに及ぶ河川も多く、下流域ではマングローブ林が広がっている。西表島を評する言葉は数多い。東洋のアマゾン、南海の秘境など。イリオモテヤマネコやセマルハコガメ、サキシマスオウノキなど天然記念物や希少生物の宝庫である。かつては開拓入植を頑固に拒み続けた亜熱帯ジャングルの島だったが、近年は竹富町の一大農業地域、一大観光地域に成長した。(「シマダス」参照)
上記のように西表島は石垣島と対照的に集落は少ない。島の北西部にある祖納(そない)と東部の古見は、早くから開けた集落といわれる。16世紀前半には、西表島の西部(北の上原から南の鹿川まで)を管理する番所がおかれていた。後に範囲は変更されるものの、20世紀半ばに上原港が整備されるまで、島西部地域の中心であった。沖縄県で最も古い現存する木造茅葺民家(旧新盛家住宅:県有形文化財)が残っており、石垣石塀を連ねる集落景観は、沖縄県内の歴史的な集落のひとつとして位置づけても良いだろう。
一方、島東部の古見は、14世紀ころから開けたといわれている。しかし、西表島の集落はマラリア病や飢餓、明和の大津波などの災害もあり廃村と移住を繰り返してきた。現在の古見は18世紀後半から形成された集落tpいわれる。
祖納浦
海岸線の近くに石垣を高く積み上げた大きな屋敷地がある(建物は無し)。島西部を治めていた番所があった敷地であろうか(未確認)。
祖納の町並み
祖納の町並み
旧新盛家住宅
素朴な珊瑚石を積んだ石垣の向こうに茅葺屋根。県内最古の現存する茅葺屋根だそうだ。
石垣のつづくこの道は、「神の道(ミルク道)」と呼ばれる集落の主要な通り。

旧新盛家住宅
祖納の町並み
金属折板葺きだが棟のみ赤瓦(丸瓦)で押さえている。このハイブリッドな屋根形態は、八重山の各地で見る。
大平井戸
石造の六角井戸

ピサダ道
祖納集落がまだ祖納半島の高台の上にあった当時に、集落から井戸や水田へ往来するのに利用されていた古道。

祖納の町並み(上)

古見浦(左)
古見の町並み
古見の町並み
金属折板葺きだが棟のみ赤瓦(丸瓦)で押さえている民家。
参考資料 リンク
竹富町

参考文献