中城 戦前の上層農家の屋敷構えがそっくり残る集落

沖縄県
北中城村
大城




交通







中城




1994.05
2012.04.18
    
中城城跡のすぐ北側にある中村家住宅は、沖縄本島に現存する戦前の農家建築の中でも重要なものである。厚い石垣に囲まれた屋敷構えからはかなり上層の家柄であったことが伺える。建物は18世紀中頃に建てられたと伝えられ、建築構造は鎌倉・室町時代の日本建築の流れを伝えている。各部に特殊な手法が加えられて、独特な住居建築になっている。この遺構は、士族屋敷の形式に農家の形式である高倉、納屋、畜舎等が付随して沖縄の住居建築の特色をすべて備え持っている。屋敷は、南向きの緩い傾斜地を切り開いて建てられており、東、南、西を琉球石灰岩の石垣で囲い、その内側に防風林の役目を果たしている福木を植え、台風に備えている。
厚い石垣で囲まれた重厚な屋敷が舞え。

屋敷内には母屋釜屋のほか、高倉、納屋、畜舎等が見られる。
裏手からみた中村家住宅。
中村家住宅の内部。
大城地区の町並み
ヒージャーガー
(樋川井泉)
1965年(昭和40年)12月に水道が通水されるまで、大半の家庭がここの湧水を飲料水として利用していた。
中城城跡
参考資料 リンク
北中城村

参考文献
『日本の集落 第3巻』 高須賀晋・畑亮夫 建築資料研究社