小木 金積出港・北前船の寄港地で繁栄した扇形の町

新潟県
佐渡市
(旧小木町)
小木
羽茂本郷






交通






小木


羽茂本郷




2010.10.10
佐渡島の最南端に位置する小木は、1613年(慶長18年)小木番所が設けられ、徳川幕府佐渡金山からの公金の積出港として、また北前船の寄港地、風待港として繁栄した。その後も両津や赤泊とともに本州との定期船が就航しており、現在は直江津からの便が発着している佐渡の玄関口の一つである。
町並みは湾に沿い、港から山に向かう緩斜地に形成されている。街としての奥行きは比較的あり、商店の並ぶ目抜き通りを主軸に扇形をしている。山に向かってはところどころ町が延びる。目抜き通りには広い間口の商家が見られ、往時の隆盛ぶりを偲ばせており、港に近い一本隣の通りには飲食店街も形成されている。

佐渡島・・・
わが国の離島中最大、北陸道七国の一つ。北側に大佐渡山地、南側に小佐渡丘陵が並行し、その間に地溝帯の国中平野、沿岸に河岸段丘が発達した島である。中世の守護本間氏は河原田獅子城、のちの真野壇風城を築城、1573年(天正1年)〜98年(慶長3年)まで上杉氏が支配、徳川氏は直轄領として佐渡奉行を相川に置き、相川金山経営に力を注いだ。古くから罪人配流の島でもあった。

小木 目抜き通りの町並み
出桁せがい造り、漆喰塗籠造り、洋風の建物もみられる。
目抜き通りは緩やかに円弧を描いた町並み(上)

目抜き通りから山側に伸びる路地と街(左)
湾に沿った扇形の町割のため、通り景観も常に円弧
山側に伸びた町から港方向を見る
通りに面する町家の裏側。隣地が取り壊されて裏側があらわになった。一部3階建てになっている

港に近いエリアは飲食店が多い
 
街全体が扇形になっているので、このように屋敷割が雁行する場所ができるのであろう。
旧小木町の隣、旧羽茂町の羽茂本郷
小木の隣町、羽茂の味噌蔵
参考資料 リンク
佐渡市

参考文献