竹内 日本最古の官道竹内街道の宿場町

奈良県
葛城市
竹内




交通

近鉄南大阪線磐城駅下車徒歩





竹内



2005.09.04
竹内街道は、推古天皇21年(613年)に難波と飛鳥京の間に造られた街道で、飛鳥時代にわが国最古の官道として栄えた。外国からの使者や遣唐使、遣隋使も通り、大陸からの文物を大和飛鳥にもたらした。中世から近世にかけては、伊勢・長谷参詣が隆盛し、茶屋や旅籠が峠を越える人々を迎えた。竹内街道の風景には松尾芭蕉を初めとする多くの文化人たちが筆をとっている。
峠を越える国道166号線は現在でも重要な幹線道路であるが、竹内の集落は国道から分岐して旧街道の佇まいを残している。奈良盆地へ下る旧街道は右左に曲がりながらシークエンスの変化が楽しめる町並み景観をつくりだしている。町並みを構成する町家は、平入つし2階塗籠造りで、1階に大和らしい太格子、2階は虫籠窓である。中には大和棟の民家が数軒残っていて町並み景観に変化を与えている。
竹内集落の町並みとしては最も峠に近い端部にあたる町家。国道161号線沿いである。
国道161号線沿いの町並み。この下で旧街道が国道と分岐している。
国道161号線と分岐したあたりの旧街道沿いの町並み。屋根勾配のきつい大和棟ラインは旧街道を上ってくる旅人の視線を意識して造られているようだ。
上記の町家を正面から見たところ。1階の板壁、格子、戸の構成が大和路らしい。
うねる旧街道と大和棟の民家。
集落中ほどの町並み。(左)

途中の脇道に展開する町並み。(下)

大和棟の民家。一軒は草葺の状態であった。棟の意匠に注目。
集落の下から町並みを見上げる。

集落の下部(東)付近の町並み
参考資料 リンク
葛城市

参考文献
『日本の町並みT 近畿・東海・北陸』 西村幸夫監修 平凡社