西里 法隆寺西門に繋がる築地塀の町並み

奈良県
斑鳩町
法隆寺西




交通

JR大和路線法隆寺駅下車徒歩
王寺駅下車バス利用





西里



2005.09.03
斑鳩町は、聖徳太子が宮を造営した地として、法隆寺、法起寺などの多くの寺社や古墳群、古歌に詠われた紅葉の名所の竜田川など、歴史的な景観と豊かな自然に恵まれた農村である。聖徳太子により607年に創建された斑鳩寺(法隆寺)は、周辺の西郷・東郷と呼ばれる村々によって守られてきたという。現在、西郷は西里、東郷は東里という地名に残されている。
西里は法隆寺の西門から西へ緩やかに蛇行しながら延びている通りを主軸に形成されている集落。法隆寺の作事に携わった大工が住んでいたと伝えられ、築地塀が連なる歴史的な集落景観を見ることができる。塀で囲まれた屋敷内には畿内らしくしっかりとした質の高い民家が垣間見られ、集落の周りには田園が広がるという「斑鳩の里」を代表する農村集落である。
法隆寺正面から境内に入ったところ。境内には付属的な建物があり築地塀で区画されている。西門から続く西里を歩くと、この境内の築地塀が連なっている印象を受ける。
西門から西里方向を見る。(左)

築地塀が連なる西里の町並み。(下)
塀が高く屋敷内の民家は通りからは感じられない。門から玄関が見え隠れする。
長く引きをとった住宅。農村と思えない町並みである。
西里集落から法隆寺方向を見る。通りは細いが真っ直ぐではなく、微妙に蛇行している。
側溝が残る狭い通りは車一台が進入するとすれ違いが大変。
奈良盆地の集落は石造で埋めていないものが多い。

垣間見られる屋敷内の民家。(左上)

集落内の景観(上)

集落の外は田園が広がるが、戸建住宅による侵食が進行している。(左、下)
参考資料 リンク
斑鳩町

参考文献
『日本の町並みT 近畿・東海・北陸』 西村幸夫監修 平凡社