穴虫 二上山越の旧道に質の高い民家が連なる町並み

奈良県
香芝市
穴虫




交通

近鉄南大阪線二上山駅下車徒歩





穴虫




2005.09.04
河内から大和へ向かうルートとして二上山を越える必要がある。官道として有名なのが二上山の南側を当麻へ抜ける竹内街道だが、北側を越える穴虫越えも補助的な街道として重要なルートだったようだ。
現在は東西に国道165号線が通っていて幹線道路となっているが、穴虫付近の旧街道はそれとは直交する南北方向に通っていたようである。道幅が狭い上に両側に側溝が切られているため車で通るには緊張を強いられる。通りの両側の町並みは立派なもので、大きな屋敷地と規模の大きな民家が連続する。穴虫は、研磨用の金剛砂の産地でこれを用いた研磨布紙や砥石製造業が盛んであったそうだが、それで潤ったのであろうが。明らかに経済的に裕福そうな町並みである。無名ながら大和路らしい歴史的町並みを体感することができる重要な集落だ。

屋敷を土塀で囲みどっしりした門を構える。主屋は大和棟の伝統的なもので、ここが大和路であることを思う存分味わえる集落だ。
道幅は狭い上に両側に石側溝が切れれているので余計に狭い。車で通るには緊張を強いられるであろう。
二上山方向から緩やかに下り僅かに蛇行する。これが町並みとしての奥行き感を演出している。
草葺の状態が残る大和棟の民家があった。
板張りの土塀が続く大和路らしい町並み。
間口が大きくムクリの付いた屋根。格子は太格子。
犬走りの部分に木柵を並べるのも大和路らしい。
立派な門から中の玄関を覗いた。前庭のしっかりしたお宅であった。
坂下から二上山方向を見たところ。大和路ではよく見る町並みだが、無名ながら質の高さではトップクラスではないだろうか。
参考資料 リンク
大和郡山市

参考文献