松島 大正期から昭和初期にかけて栄えた旧炭鉱の島

長崎県
西海市
大瀬戸町
松島
釜ノ浦、本村
外郷





交通
大瀬戸港より定期船





松島釜ノ浦


松島外郷





2017.05.02



西彼杵半島のほぼ中央部の西側にある島。肥前大村藩領の48ヶ村の一つで、昭和30年までは一つの村だった。松島と呼ばれるわけは、昔は島中が松林に覆われ、人家を見なかったためといわれる。江戸時代は長崎に出入りする異国船警戒のための番所が置かれ、捕鯨の基地として栄えたこともある。天明6年(1781)に初めて石炭が掘り出され、以後石炭の島として知られるようになった。松島炭鉱が経営にあたった大正初期~昭和初期が最盛期で、大正末には人口13000人を数えたものの、昭和9年の大水没事故で閉山となった。小規模な採掘は続けられたが、昭和38年に終掘している。その後、昭和48年秋のオイルショックによるエネルギー資源多様化政策で、昭和52年から建設された国内初の100万KW石炭専火力発電所により、エネルギーアイランドとして生まれ変わった。(「シマダス」参考)
船着場近くに釜ノ浦の昭和初期のマップが掲示されている。それによると遊郭と書かれた家が街中に点在している。今見る町並みはその頃の建物は少ないと思われるが、雰囲気を感じる場所があった。一方、島の南側にある外郷地区でこの地方らしい集落がある。家屋の壁の一部に石塀を取り込むもので、外海地方の集落では共通する様式だ。
松島釜ノ浦港(左)と昭和初期のマップ(上)

釜ノ浦の町並み(上)

松島から眺める池島(左)
松島外郷集落
松島外郷集落
松島外郷集落

松島外郷集落
旧松島炭鉱の施設遺構
旧松島炭鉱の施設遺構
電源開発(株)松島火力発電所 
参考資料 リンク
西海市

参考文献
『シマダス』㈶日本離島センター