王滝 | 木曾御嶽山 信仰登山の拠点として発展した集落 | |
長野県 王滝村 王滝 交通 JR中央線 木曽福島駅よりバス 県道256号線 王滝 2004.05.29 |
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御嶽山は、標高 3067m の剣ヶ峰を山頂とする独立峰で、昭和 54年( 1979 )に有史以来の噴火(水蒸気爆発)が起きた。古来から信仰の山と崇められ、白装束に身を包んだ信者たちが険しい山道を登る姿はよく知られている。王滝村王滝は、その御嶽山への信仰登山の拠点。登山道は、王滝村観光協会の建物がある位置が一合目で、王滝集落の上の御嶽神社里宮を経て御嶽神社奥宮のある剣ヶ峰に至る。 王滝の集落は、信仰の集落としてかつては相当賑わったのであろう。御嶽神社里宮の下の登山道に沿って建つ旧旅館街が往時を偲ばせてくれる。その中の滝旅館は島崎藤村「夜明け前」に描かれた王滝村宮下家御嶽神社宮司が営む宿。集落内の民家はバルコニーを設けた勾配の緩やかな屋根(元は板葺き)と板壁のもので、木曾の山村らしい集落景観を醸している。現在の信仰登山はバスや車によって中腹から登り始めるため、王滝は通過されてしまう。かつて賑わった信仰集落は御嶽山の懐に静かに佇んでいる。 |
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王滝の民家(左上、左) 緩やかな切妻屋根は以前は板葺石置屋根であった。壁は木組板貼で2階にバルコニーをつけている。 滝旅館(上) 信仰登山者の拠点であった滝旅館で御嶽神社の宮司である宮下家が営む。一階には縁側が巡らされており、白装束の信者がいっせいに座って草鞋を履くことができるようになっている。かつて宿泊したことがあるが、早朝その光景を目にして驚いた記憶がある。 |
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板壁の小屋 板壁の小屋が集落内の随所に建っている。スイスアルプス地方の木組の小屋に似た印象を受ける。 村内には清らかな川が流れている。上の画像は、家の前の川の上に床を張って前庭にしていた。 |
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奥の洋館は開田村役場。手前の洋館は住宅の一部で、このあたりが王滝集落の中心であったようだ。 | ||
参考資料 | リンク 王滝村 参考文献 |