奈川 飛騨ブリが運ばれた旧野麦街道沿いの農村集落

長野県
松本市
奈川
(旧奈川村)
古宿、黒川渡




交通






古宿


黒川渡





2012.07.15
 旧奈川村は、北アルプスの麓、梓川支流の奈川流域を占める山村である。近世、松本と飛騨を結ぶ野麦街道が開かれたが、鉄道開通後は衰退した。奈川・梓川の合流点付近に奈川渡ダムが建設されダム湖となっている。
 北アルプスの真下のような非常に山深い谷を通う野麦街道は、秀吉の武将・金森長近により整備され、幕府の役人(飛騨は幕府の天領)が利用したので江戸街道とも言われた。北陸富山湾で獲れた寒ブリなどの海産物は、高山からこの野麦峠を越えて信濃に運ばれ、信濃では飛騨ブリと呼ばれた。また、日清戦争の頃、紡績産業の発展を背景に飛騨の貧しい農村の少女たちは、岡谷の製糸工場へと出稼ぎに出された。彼女たちは糸女と呼ばれ、50〜100人が集団で野麦峠を越えたことでも有名である。この野麦街道沿いには、いくつかの集落が点在している。松本平(安曇野)で見られる切妻妻入りの本棟造りの民家も残っている。
古宿集落の町並み
信州では集落の入り口にこのようなゲートが設けられている場合が多い。
古宿集落の町並み
古宿集落の町並み
古宿集落の町並み
広大なソバ畑があった。
黒川渡集落の町並み
黒川渡集落の町並み
黒川渡集落の町並み
黒川渡集落の町並み
まずらしい石蔵を発見
黒川渡集落の町並み
黒川渡集落の町並み
入山集落の町並み
奈川渡ダムで沈んだため山の上に移ったものであろうか。
参考資料 リンク
松本市

参考文献