寒風沢島
朴島
島で採れる凝灰岩の石蔵が見られる島里

宮城県
塩竈市
浦戸
寒風沢島湊
野々島朴島





交通
塩竈港より市営フェリー






寒風沢島


朴島





2018.06.30


寒風沢島は、浦戸諸島の中で一番大きな島。ここは数々の歴史が語り継がれている。江戸時代は伊達藩の江戸廻米の港として栄えた。当時の港の繁栄を今に伝える十二支方角石や縛り地蔵などの遺跡・文化財が日和山展望台にあるほか、道を歩けば化粧地蔵、六地蔵をはじめ、沢山の野仏や石碑、道祖神を見ることができる。
朴島の名の由来は、大昔、伝説上の鳥「鳳凰」ば棲んでいたとか、奈良・平安時代にみちのくを統治するための通信用烽火(のろし)をあげたと考えられることから、烽島とも。また、江戸時代に仙台藩の軍用金や貴重な宝物が隠されたという伝説があり、宝島と呼ばれていたものが朴島になったのだという説もある。浦戸諸島では一番小さいが、豊かな自然と謎めいた伝説に包まれた魅力的な島だ。特に春は菜の花が島全体を覆い尽くし、美しい黄色の衣をまとう。(「シマダス」参照)
寒風沢島の集落は、寒風沢水道に面する一ヶ所だけにある。大津波が押し寄せたのは島の反対側だったからか、集落内の古い建物も残っているようだ。集落の特徴は、随所に石蔵が残っていること。野々島や桂島にはボラと呼ばれる凝灰岩の崖をくりぬいた横穴が多数みられたが、寒風沢島ではその凝灰岩を使った石蔵が多く見られる。一方、朴島にも石蔵が見られたが、こちらの特徴はなんといっても牡蠣養殖棚の種付けのための帆立貝の殻の山。

寒風沢島の町並み
寒風沢島の集落は、寒風沢水道に面する一ヶ所だけにある
寒風沢島の町並み
看板建築の商店

寒風沢島の町並み
手前の木造の下屋ではなく(左上)、奥の建物を見ると石積みになっている(上)
台所の外壁の腰までは石が積まれている(左下)

 
寒風沢島の町並み
野々島では、湾内の島や集落の背後の斜面(崖線)に、人工で掘った洞穴が目立つ
寒風沢島の町並み
寒風沢島の町並み
寒風沢島の町並み
寒風沢島の町並み
寒風沢島の町並み
野々島や桂島で見らえる横穴「ボラ」も寒風沢集落の背後の崖線に見られる。
朴島の町並み
牡蠣養殖の種付け用の帆立貝(上)
朴島の町並み
海岸線に直交する向きに棟を並べる形態だったようだが、古い家はあまりない。
朴島の町並み
凝灰岩の石蔵
参考資料 リンク
塩竈市

参考文献