杖立温泉 いたるところで蒸気が立ち上る谷合いの温泉場

熊本県
小国町
下城
杖立






交通





杖立温泉




2012.03.19
九重山に発する田原川と阿蘇外輪山の大観峰に発する馬場川とが合して志賀瀬川となり、さらに小国町で北里川と合して杖立川となる(下流は筑後川)。その杖立川の谷に形成された杖立温泉は、各方面から訪れる観光客や療養客が多い「九州の奥座敷」と呼ばれる温泉地である。地名は、弘法大師が温泉効能のすばらしさに感心し、竹の杖を立てておいたところ、根が生い茂ったという伝説に由来している。
川の両側は切り立った谷で、そこを開発して高密度が温泉場が形成されている。崖上の道路を前面にして旅館が建ち並び、建物の間の路地を入ると急な階段があって小さな旅館や店が面している。狭い土地を最大限に活用するため、地形に沿った複雑な建物形状、あるいは建物の下を共用の通路がくぐっているなど、迷路のような街路構成である。さらに、湧く温泉の湯温が高いため、いたるところで蒸気が立ち上っていたり、その蒸気を利用した共同の蒸し釜場があったりしていて、街を歩いて巡るものにとって楽しい町並みである。

杖立川を挟んだ温泉場の町並み(左上)

高温の蒸気を利用した共同の蒸し釜場。温泉場の中に地熱発電所もあった。(上)

川の下流を向いて左岸地区の町並み。川沿いの道路が表通りで大型の旅館が並ぶ。(左下)

左岸地区の路地を入った町並み。路地は階段になり、地形にしたがって曲がりくねっているため、建物の外壁は複雑になる。(上、左)

左岸地区のもう一つの路地の入口。奥の旅館のサインが出ていた。(上)
路地の階段を上りきると神社ある。その境内からの眺め。(左上)

最も下流にある橋(左下)
 
右岸地区では、道路の両側に建物が建っているので、川側の建物は崖地上にある。したがって建物は多層化し足元が複雑になっている。
薬師湯(右岸地区)
参考資料 リンク
小国町

参考文献