大当 薩摩野間半島にある石垣の漁村集落

鹿児島県
笠沙町
大当




交通





大当



2003.04.20
薩摩半島の西端、野間半島の北側海岸線に位置する集落.。野間半島笠沙町は、東シナ海望むリアス式海岸が連続し、入り江や崖上に集落が見られる。
笠沙大当の読み方は「おおあたり」ではなく「おおと」である。大当集落は、海岸に近いが丘陵地にあり平地が少ないことから周りの山から産出する石を敷地の境界,垣根,土留めとして積み上げられ,石垣群が形成されている。ここは「石垣の里」と呼ばれており、なるほど石垣が立派かつ純度の高い集落で、沖縄の竹富島、愛媛の外泊、千葉の長崎あたりとダブる。だが、よく見るとちょっと違う。石垣は第一に宅地の造成のために用いられるが、その点に付いては共通だ。第二に、海からの卓越風を防ぐために立ち上げるのだが、その点については異なっているように思う。つまり、他の石垣集落のように軒先まで石垣を立ち上げていないのである。敷地より1m弱程度なのだ。これは、防風のためではなく境界を意味するもので、先の知覧の武家屋敷と同様の意味なのではないだろうか。
石垣は周辺の集落でも見られたが、大当たりはその純度において優れている。集落の様式として守ろうとする意識無くしては成り立たない。
宅地造成と敷地境界(塀)を示す役割で石垣を立て上げているようだ。
集落内の道は地形に従って入り組んでおり、石垣のラインも単純ではない。
民家は入母屋の瓦屋根
こういう斜面集落でいつも思うのだが、子供が落っこちて危ないような場所はたくさんある。
参考資料 リンク
南さつま市

参考文献