小宝島 トカラ列島6番目 奇岩に囲まれた珊瑚礁の島

鹿児島県
十島村
小宝島





交通
鹿児島港よりフェリー






小宝島





2018.07.24

宝島の北東約15kmにある吐噶喇列島の南から2番目、隆起サンゴ礁でできた周囲3kmほどの小さな島。かつては「島子」「島子島」と呼ばれていた。島に上がればアダンやガジュマルが繁り、道路脇にはハイビスカスが咲き、心和む佇まいを見せている。ウネガミ、オオブチ、モガイといった立神奇岩がそびえ立ち、平家の落人が隠れ住んだという大岩屋の洞窟がここにもある。サンゴ礁の割れ目では、色鮮やかな魚が泳ぎまわり、ちょっと離れた洋上の小島では、無人島体験もできる。(「シマダス」参照)

妊婦が仰向けに寝転がっているように見える島影と聞いていたが、本当にそう見える。(上)

集落の中のメインストリート。ハイビスカスが咲いていて綺麗だ。(左)
今宵お世話になる「民宿いこいの森」の別宅、92歳のおばぁちゃんの家。この島では古い方だと聞いたが、戦後の民家。吐噶喇列島は沖縄と同様、戦災にあっているので、この島に戦前の建物は一切ないといわれた。
金属折板屋根は、鹿児島県内の離島民家の現代のスタイルのひとつ。奄美地方でよく見る。
石塀やブロック塀で敷地を囲む。
壁は板張り。
島全体が岩石でできている。小宝島の民家は、50年くらい前まで草葺屋根だったという。背後の山の上から竹を刈り取ってきて、それを屋根材として葺いたそうだ。(上)
琉球の集落みたい。珊瑚石の野積の石垣石塀が残っている。(左上、左)
寄棟の金属折板葺き屋根。
木板縦張りの家。
十島村立小宝島小中学校。校舎の後ろに見える岩は赤立神。人口の少ない離島では、大方このように小中学校である。今時の小中一貫教育を昔からやっている。島の子供達は中学卒業と同時に島を離れていく。
小中学校の前から海岸沿いに近代的な建物が並ぶ。十島村立小宝島へき地診療所。(左)
ちなみに村民の健康診断は年一回5月に実施されていて、「レントゲン船」と名乗る船便が運行される。各島を約2時間づつ停泊。レントゲン車が出てきて、人もペットも健康診断を受ける。この便、2日間で往復し、各島を2時間停泊するので、2日間で全島巡るツアーも同時に企画されている。

簡易郵便局と十島村出張所。フェリーの切符は前日にこの出張所で購入しておかなければならない。(左)
鳥居の更に奥に石碑があって、平仮名で「ごんげん」と書かれている。琉球の御嶽にような場所か。でも、トカラハブに噛まれたくないので入らなかった。
湯泊温泉。ここは湯泊港という入江があって、そこを見下ろす位置に露天風呂がある。
島を半周すると奇岩が沢山ある場所になる。隆起した珊瑚石が風や波で削られたのだという。この岩、ゴジラみたいといわれているが、どっちかというと可愛い感じがする。今注目の「シャンシャン岩」というのはどうだろう。
小宝島も平島と同じく平家伝説がある。画像は、大岩屋と言われる洞穴で、平家が隠れたという伝説がある。
やすら浜港と宝島遠望
参考資料 リンク
十島村

参考文献
「シマダス 日本の島ガイド」㈶日本離島センター