喜界
上嘉鉄
入母屋折板金属屋根が重なって美しく輝く島里

鹿児島県
喜界町
上嘉鉄
荒木





交通






上嘉鉄


荒木





2016.05.01

喜界島は、児島から南へ383km、奄美大島の東25kmにある周囲約50kmの隆起珊瑚礁の島。嘉永6年(1853年)ペリー提督が琉球から下田へ向けて航行中、はるか洋上からこの島を眺め「クレオパトラアイランド」と呼んだという。島のあちこちにみられる珊瑚の石積に囲まれた集落は、落ち着いた佇まいをみせ、平家一族、源為朝、僧俊の伝説がある。(「シマダス」より)
喜界島の珊瑚石の石塀は、東海岸の阿伝集落が有名だが、他の集落でも簡単に見つけることができる。ただし、特攻隊の出撃飛行場があった西海岸赤連地区を中心にしたエリアでは、空襲を受けた時に空いた穴を埋めるために石塀の石が使われ失われている。
島の南部にある上嘉鉄集落は、隆起珊瑚礁の台地の下に広がる平野上にある。家々にトラクターが見られるから農村であろう。喜界島の民家は、かつては茅葺の寄棟屋根であるが、現在草葺は見られない。代わって98%がシルバー色の波型折板葺きによる入母屋屋根である。上嘉鉄を台地上から見下ろすとこの屋根が輝いいていてとても綺麗だ。珊瑚石による石垣や石塀も所々に残っている。また、上嘉鉄からやや西にある荒木地区もまとまった集落で、高床式倉庫が一棟残っていた。

奄美大島から眺めた喜界島
隆起珊瑚礁の平らな島
上嘉鉄集落の町並み
かつては寄棟茅葺屋根だったが、現在はオール入母屋折板金属屋根
上嘉鉄集落の町並み
壁は白木の板壁
上嘉鉄集落の町並み
波型折板は歴史と現代を併せ持った不思議な魅力がある
上嘉鉄集落の町並み
上嘉鉄集落の町並み
珊瑚石の石垣石塀が所々に残っている

奄美近海は密入国船の通過点になっている
上嘉鉄集落の町並み
高床式倉庫の遺構が一棟確認できた
荒木集落の町並み
高床式倉庫の遺構が一棟確認できた
荒木集落の町並み
どの家も敷地内が野芝の絨毯になっていて綺麗だった。

荒木集落の町並み(左上、左中)

製糖工場の煙突だけが立っていた(上)

喜界空港近くの戦争施設遺構
喜界空港は旧海軍飛行場で、近くに司令部跡があった(左下)
参考資料 リンク
喜界町

参考文献