金沢
石坂町
由緒ある西廓の傍に形成された旧赤の色街

石川県
金沢市
増泉1





交通
JR北陸本線金沢駅下車徒歩





石坂町





2009.08.09
金沢の遊里は、文政3年(1820年)に藩の許可のもと城下町の外側、浅野川の傍に東廓、犀川の傍に西廓が開かれた。その後、東廓に近接した浅野川沿いに主計町が、西廓に近接した犀川沿いに北廓がつくられた。これらは芸妓と娼妓が同居する格式のある遊里であった。
一方、庶民の出入りする遊里もあって、一つは東廓の近くにあった愛宕、もう一つは西廓のそばに形成された石坂である。この2ヶ所はそれぞれ戦後赤線に移行した。金沢の大繁華街である片町は、百万石通り沿いの物販店街の裏に飲食店街がひしめいている。しかし、片町の裏町は飲み屋やスナック街であり、許可地の色街は犀川を渡った石坂がその役割を担っていた。
旧遊里の町並みは、戦前まで栄えたとしても戦後まで続いていないと面影を残すことは少ない。戦後「赤」に移行した色街は売防法施行の昭和33年まで営業していたわけであり、昭和33年後も残った店がスナックや料理屋として近年まで続く場合もあり、町並みの面影を色濃く残している場合が多い。金沢の石坂もそのケースの典型で「赤」当時のユニークな建物がたくさんみられる。

にし茶屋街(西廓)から水路を渡った北側一帯が石坂。現町名では増泉。 

西インター通りの増泉1丁目交差点近くにユニークな伝統系+カフェー系の建築が多くみられる。色っぽい窓やモザイクタイル。


水路沿いの床屋さん(左)

北陸鉄道石川線の終点野町駅(上)
野町駅の前にある野町湯(右)
参考資料 リンク
金沢市

参考文献