小川 水戸藩の外港に始まり水運で発展した町並み

茨城県
小美玉市
(旧小川町)
小川





交通
JR常磐線石岡駅下車バス





小川




2014.08.14
小川は、霞ヶ浦北部沿岸にあり、霞ヶ浦に注ぐ園部川をやや内陸に入った場所に市街地が形成されている。近世の水戸藩領の時代は、霞ヶ浦利根川水運を利用した藩の外港となり、運漕奉行所が置かれて賑わったが、明治に入り衰退した。地域は畑作地帯で、ラッカセイや野菜を産出し、戦後旧町内に航空自衛隊百里基地が建設され、2010年からは民間共用化された茨城空港が営業を開始している。
水戸藩の外港であった時代の名残であろうか、水戸からの旧街道に沿って伝統的な町並みが見られる。水戸方向から町に入るとまず、大型の酒造・醤油醸造所が出迎え、丘を下る坂道に重厚な商家が並ぶ。坂下で直交する街道に沿って昭和期以降と思われる商店街があり、さらに先にいくと旧関東鉄道鹿島鉄道線の常陸小川駅が2007年まで営業をしていた。
町並みを構成する建物は関東平野で見られる土蔵造り、出桁造りが特徴で、建ち並ぶ坂道の部分で高低差と緩やかなカーブが自然に良い景観を創っている。洋館や酒蔵なども重要な歴史的景観要素として残されており、文化財保護の手が加われば良き歴史空間が継承されよう。
小川の町並み
坂道の部分でシークエンスが連続する。

ランドマークにもなっている洋館(上)
小川の町並み
丘上のエリア。
 
小川の町並み
丘上のエリア。
小川の町並み
丘上のエリア。
小川の町並み
丘上のエリア。
参考資料 リンク
小美玉市

参考文献