神戸
旧居留地
数々の歴史的建造物が残る大正期の都心業務地

兵庫県
神戸市
中央区
江戸町
伊藤町
播磨町
浪花町
前町
海岸通





交通
JR東海道本線元町駅下車
市営地下鉄海岸線みなと元町駅下車





旧居留地





2013.08.24



安政5年(1858年)に締結された修好通商条約により、江戸幕府は、箱館(函館)、新潟、神奈川(横浜)、兵庫(神戸)、長崎の開港と江戸・大阪の開市を義務づけた。神戸の居留地の歴史は開港に始まる。イギリス人土木技師J.W.ハートの設計により西欧近代都市計画の技術を用いて、格子状街路、遊歩道、公園、下水道、街灯などが設置された。126区画に外国商館が建設され、その敷地割は現在も当時とほとんど変わっていない。明治32年(1899年)居留地が返還された後も外国商館の繁栄は続くが、第一次世界大戦によって本国が大きな打撃を受けて衰退してしまう。その後、好景気に沸く日本の海運会社、商社、銀行等が進出し、神戸を代表する都心業務地区に生まれ変わった。
神戸は北は六甲山、南は海に挟まれ南北の拡大ができないため、時代と共に西から東へと街が発展してきた。江戸時代は兵庫、明治期は元町、大正期から戦前にかけては旧居留地、戦後は三宮。旧居留地のオフィス街の町並みは、わが国の中でも有数の歴史的景観を誇っていたが、平成7年の阪神淡路大震災で大きな被害を受けた。しかし、それでも歴史的景観は守られ復興することができ、現在では歴史的建造物を活用しながら新しいショッピングの街として賑わいを取り戻している。
居留地の地図。左方向が山手、右が海岸線である。126区画の町割りは現在までほとんど変わっていない。

メリケン波止場の碑(上)

神港ビルヂング(1939年)左と旧チャータード銀行神戸支店(1938年)右(左上、左)

海岸通りの町並み(震災前)


旧居留地時代の唯一残っている建物である旧神戸居留地十五番館(上)
震災で崩壊し、古材を使って復原された。
商船三井ビル(旧大阪商船神戸支店)(1922年)(左)


海岸ビル(旧三井物産神戸支店)(1918年)
震災前(左上)と震災後の再現(上)

旧横浜正金銀行神戸支店(1935年)(左)
現在は神戸市立博物館

旧ナショナルシティバンク神戸支店(1929年)(左上)
震災前の旧居留地の町並み(左下)
旧建物がイメージ継承された神戸朝日ビル(上)
参考資料 リンク
神戸市

参考文献