鬼鹿 最も大きなニシン御殿のある集落

北海道
小平町
鬼鹿

花田家ニシン番屋(2003.8撮影)

(2003.8撮影)

番屋内部 とんでもない大空間である。外周の段々はヤン衆の寝床。(2003.8撮影)


在りし日の羽幌線鬼鹿駅と集落のマンサート屋根(1982年撮影)
北海道西側の日本海沿岸は、江戸時代から明治期にかけて漁業が盛んであり、その中心はニシン漁であった。
ニシン漁は、春先に寒流に乗って産卵のために回遊する魚群を獲る漁で、短期間で多くの労働力を必要としたため、網元たちは臨時の漁夫「ヤン衆」を雇った。ヤン衆は多くは東北地方からやってくる季節労働者で、彼らを収容する大規模な施設「番屋」が必要とされた。

番屋が建てられる場所は漁に都合の良い海岸沿いで、漁期間のみ使用された建築で、一般に街から離れた場所にぽつんと建っている。
つまり、一軒で形成する最小限の集落といえる。
その光景は、礼文島から渡島半島にかけて見られる。

鬼鹿にある花田家ニシン番屋は、中でも最大の規模を誇る番屋建築で国指定重文となっている。

交通

JR留萌本線
留萌駅よりバス


国道232号(天売国道)広富


参考資料 リンク
小平町役場のホームページ

参考文献
『日本の美術286 民家と町並 東北・北海道』 宮澤智士 至文堂
『日本の集落 第1巻』 高須賀晋・畑亮夫 建築資料研究社
『日本民家の旅』 杉本尚次 NHKブックス