増毛 | ニシンの水揚げで栄えた港町 | |||
北海道 増毛町 |
雄冬航路の船上から増毛を見る。バックは暑寒別岳。 (写真は1982年雄冬航路の船上から撮影) 駅前の風待食堂と富田屋旅館 木造3階建ての富田屋旅館の佇まいは迫力がある。残念ながら旅館営業はしていない。 駅前通りの町並み。 商家丸一本間家。ストアフロントは柱無しの長スパン!。重たい石壁でもありさすがに耐震性に問題があるようで、補強のつっかえ柱がついていた。 国稀酒造。日本最北の造り酒屋である。 食堂志満川の建物。全体は出桁造りの町家だが随所に洋風の装飾が施されている。 丘の上に建つ増毛小学校(昭和初期)。体育館の形、屋根トラス架構がカッコいい。 |
地名はアイヌ語「マシケイ」(カモメの多い)に由来する。ニシン漁場にカモメの群れが集まることから起こった。 250年前、宝永年間に漁場が開かれて以来、ニシンの千石場所として栄華を極めた。 増毛駅も歴史的建築物で、留萌本線の終着駅である。駅前には風待食堂(現観光案内所)と迫力のある木造3階建て富田屋旅館(現在営業していない)が出迎えてくれる。 駅から駅前通りを歩いていくと、明治から大正、そして昭和初期の歴史を感じることができる町並みが展開する。その佇まいはどこと無く寂しく、まさに「北の町」といった風情が漂う。 網元や商人が築いた財は、惜しみなく豪邸に注がれたのであろう、商家「丸一本間家」は間口の大きい石造の店蔵で、室内も必見である。他に志満川食堂、国稀酒造、増毛館など歴史的な建物が見られる。ちょっと足を伸ばして丘の上に登れば、昭和初期の木造校舎の増毛小学校もある。 ニシンは春告魚の名の通り、長い冬の眠りから覚めた浜辺には若いヤン衆たちがどんと網を引き揚げる。浜の人たちは、彼らを神様のように大切にしたそうだ。昭和10年ごろまで、増毛の花街は相当ににぎわった。遊女は「かもめ芸者」と呼ばれていたという。 増毛は映画のロケでもよく使われる町。町全体にレトロな雰囲気が自然な形で残っている、貴重な町並みである。 |
||
交通 JR留萌本線 増毛駅下車 国道231号線 |
||||
参考資料 | リンク ようこそ増毛町へ 参考文献 |