石狩 石狩発祥地 江戸時代中期より栄えた道央の中心

北海道
石狩町
本町

旧長野商店。かなり痛んでおり、仮設足場がめぐらされていた。じきに修復されるであろう。

旧長野商店の並びの石蔵。巨大な袖ウダツが特徴。背後には木造の住宅がくっついていた。

北海道らしい下見板張りの住宅。

本町通りの町並み

左手は板壁に覆われた土蔵。まさに「老人力」を感じる建物だ。

間口が長く2棟並んでいる切妻の家屋。
石狩町本町地区は、石狩川の河口の砂丘列に上に形成された町で、江戸中期より「イシカリ十三場所」の元小屋として栄え、道央地域の政治経済の中心地だった。また、石狩川の河口にある石狩川の河口付近は、17世紀末から明治前半なでサケ、マスの漁場として繁栄した。
宝永年間(1704〜11年)は村山氏の請負場所、1855年(安政2年)には幕府直轄領となった。
港は鉄道が開通して衰退した。

砂丘列上の本町は、長手方向に3本の通りが通っており、もっとも石狩川に近い通りが中心市街である。
町並みとしてはかなり歯抜けであるが、木骨石造の店蔵やモルタル吹付けの看板建築が見られ栄えた頃の面影を何とか残している。

見所は2棟の石蔵の商家で、一つは石狩市指定有形文化財になっている旧長野商店。明治20年代に建てられた呉服・雑貨を商う店舗と蔵である。日本の伝統的な商家の洋式とアーチ窓などの洋風の意匠が組み合わさっているのが特徴である。また、石蔵には木造の建物が併設されるのが一般的だが、この建物はともに石造となっている。
もう一つの石蔵は、巨大な袖ウダツをもつもので、ウダツに挟まれて前庭があるという珍しい民家である。

他にも北海道らしい下見板張りの民家やなつかしい看板建築が見られる。

交通

JR函館本線
札幌駅よりバス


国道231号線


参考資料 リンク


参考文献
『日本の集落 第1巻』 高須賀晋・畑亮夫 建築資料研究社