北海道
函館市
宝来町 |
宝来町の銀座通り。大正10年の大火で全焼した後に形成された不燃建築の町並み。
(東京都 萩原さん撮影)
銀座通りに面するホテル中央荘(2003.8撮影)
遊郭建築の名残が感じられる(2003.8撮影)
伝統的遊郭建築。旧花街で共通することは、必ず質屋があるということ。古い建物のケースも多い。逆に言えば質屋が多い場所はかつて花街だった可能性が高い。(2003.8撮影) |
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宝来町は昭和一ケタの時代は蓬莱町と呼ばれており、東京以北最大の繁華街であった。ここには、料亭、カフェー、映画館、劇場が建ち並び栄華を誇った。昭和初期の最盛期には4つの見番に200人の芸者がいたそうである。
函館は、もともと地形的に風が強く度々大火に見舞われ、大正10年4月の大火により、函館区は、蓬莱町、恵比須町の大通りに防火線を設定した。両側の建物全てを不燃質の鉄筋コンクリート造とすることにより、函館区の助成が行われ、長さ500mの道路は、車道と歩道の区別をつけモダンな街路灯も設置され、函館の銀座通りは完成した。
今、蓬莱町を歩くとかつてのような活気はまったく無く、ひっそりとした町である。銀座通りの町並みを注意深く見てみると、ちょっとしゃれた看板建築が建っていることに気がつく。また、木造の遊郭建築も残っており、窓の意匠などに面影を感じる。
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